私は去年、いったい何度忖度(そんたく)しただろう。

忖度(そんたく)。

なぜか去年は流行りに流行った、この言葉。

『インスタ映え』と並んでユーキャン主催の2017年流行語大賞までとっちゃうとは…。

どうでもいいことだけれど、

インスタ映えの勢いもすごかった。

その勢いは老若男女問わず、

どうしたって、インスタなんかやってねえだろ!っておじさま達ですら、

「このラーメン、インスタ映えしそうだし、撮っといたら?」とか普通に使っていて、違和感ありまくりだった。

(そこは別に若者に忖度しなくてもいいじゃん…)

と思うのは私だけだろうか。

最近、忖度してる?

2017年の流行語にもなったことで一気に脚光を浴びたこの言葉。

多分だけど、大昔にこの言葉を作った偉い学者先生も、まさか遠い未来の日本で、この言葉がこれほど脚光を浴びることになろうとは想像もできなかったんではないだろうか。

(まさか外来のHIPHOPカルチャーの代名詞フリースタイルダンジョンのタイトルに使われることになろとはね)。

話は少し脱線して。

フリースタイルダンジョンと言えば、ちょっと前に句潤というラッパーがチャレンジャーとして登場していたんだけれど、あれ”クール”って読むのね…。

私はなぜか句が旬に見えてしまい、ずっと旬潤(しゅんじゅん)だとばかり思ってた…。

瞬間的にいろんなことを思い描く逡巡という言葉と、”旬”であり、常に瑞々しい言葉を紡ぐという意味での”潤”を掛け合わせたなかなか粋なネーミングじゃないかと、そう感心していた自分が恥ずかしい。

UJIさんがいつものバリトンボイスで

「く~~る~~」

と読み上げてくれなかったら、今でも絶賛勘違い中だったと思うと…ちょっと怖い。

まあ、そんなどうでもいい話はともかく、

テーマは、忖度。

意味としては、他人の気持ちを推し量ること

だそう。

というと、フリースタイルダンジョンでの使われ方、

おめーら時代に忖度してんじゃねえぞ!

あれは、合ってるようなちょっとズレてるような・・・。

時代は、人がつくるもの。

つまり時代に忖度するとは、そこに生きる人たちに忖度するって意味。

だとすれば、合っているといえなくもないか。

まあ、その辺は、それこそ

細かいことばっか言ってねえで忖度しとけYo!

ってことなんでしょうか(別に、ディスってないですからね?

そもそも、この忖度って言葉…

振り返ると、森友学園問題加計学園問題などのいわゆる”お友達”問題報道でよく耳にするようになった言葉だけれど、陰陽でいえば、明らかに陰な響きが感じられる…。

一方で、インスタ映えはというと、こちらは陽な響きのする言葉。

とすると、選者は、あえて陰陽のバランスをとったのだろうか?

日本人は忖度するのが嫌い?

”空気をよむ”もそうだけれど、忖度も、なんだか日本人のある種過剰なまでの気遣いを表している言葉という気がする。

ただ、人間はロボットじゃないから、

当然、常にだれかに忖度ばかりしてたら気疲れしてしまう。

上司の顔色を伺って、恋人に、友達に嫌われないように…。

一昔前に半沢直樹がテレビドラマで大ヒットしたけれど、

あれは、忖度で疲弊した国民の気持ちを表した結果なんじゃないだろうか。

もう、忖度なんてしたくねえ!

そんな本音はあっても、

ただ、現実的には、なかなか反旗を翻すわけにもいかず、

だからこそ、人々は週に一度の倍返しに留飲を下げていたのではないか。

そう考えると、単純に今年は忖度が流行ったというけれど、

それは、単にワイドショーで多く耳にした言葉というだけのことなのか、

忖度疲れした日本人たちの皮肉や怨念がそこに込められているのか、

流行るというのは、必ずしもポジティブな意味だけではなくて、

インフルエンザのように、流行ってほしくないものが流行る場合だってあるのだから、

忖度が流行るっていうのは、最近の相撲協会もそうだけれど、見ててあまり気持ちのいいものではないなと思う。

と、

忖度について何か書いてみようかと思った結果、

全く着地点が見つからずに、結局、足をグネッて終い💦

ただ。

もし、これから上役と会合なんかがあるときに、たとえば、

「さ~て、今日もいっちょ忖度しとくかー。」

なんて独りごちてみると、なんとなく笑える気持ちにならなくもないのかもしれない。

それだけは、忖度って言葉が脚光を浴びたことのささやかな効用といえるのかも。

それでは、また。