【スラムダンク】仙道君が中学時代の沢北になぜ勝てなかったのかを考える(漫画考察)

マンガ・アニメ

どうも、レボログです。

 

先日、ふとこんな思いつきをツイートしました。

レボログ
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ホントただの思いつきです。

 

でも、こんな切り口で改めてスラムダンクという作品を思い返してみると、何となく点と点がつながって線になったような感覚が芽生えて。

 

(ちょっとブログにしてみよかな…。)

みたいな気分が自分の中で勝手に盛り上がってきて現在に至るという。

 

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両者の違いは”勝てない状況”への向き合い方なんじゃないか

 

あらかじめ断っておくと、私、個人的には仙道君も沢北も大好きです。

漫画のキャラクターの中でもトップクラスに好きな2人であることはあらかじめお伝えしておきます。

レボログ
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※仙道ファンの方はちょっと気分を悪くするかも。てか私もファンなんだけど。

 

そのうえで、両者のメンタリティーの在り方(バスケットボールとの向き合い方)を一言で言うなら、

 

仙道は、バスケは勝てるから楽しい。
沢北は、勝てないほど強い相手に出会うとワクワクする。
そんなマインドセットがベースにあるんじゃないだろか?と。

それを紐解く状況証拠をいくつかご紹介する

 

まず、仙道君についてですが、

 

そもそも意外なのが、

あれだけ天才的なプレイヤーなのにチームメイトと比べても明らかに練習嫌いなこと。

 

ド頭から、寝坊で練習試合に遅刻するわ、

 

魚住が引退してキャプテンに就任したその日に、部活サボって釣りにいっちゃうわ

 

レボログ
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ま、それだけ才能あふれたプレイヤーなんだろけど。

 

また、ツイッターにも書きましたけど、なんといっても印象的なシーンがこちら。

 

勝つから楽しいんだ。

湘北戦でのこの言葉が彼のメンタリティーを一言で表していると思う。

 

そこでふと思ったのです。

レボログ
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もし、仙道君が全く勝てない相手と出会ったら、どうするんだろう?

 

作中では、仙道が圧倒的な強敵を前に成すすべ無し…みたいな状況は描かれていません。

 

しかし、自分を上回る実力をもったプレイヤーと対峙したときの姿勢を推測させるシーンというのはちゃんと用意されていました。

 

それが、インターハイ直前、公園で日が暮れるまで流川と1オン1に明け暮れたあと、こんな質問をされたシーン。

「全国には、お前より上がいるのかよ?」

 

そこで

「いるよ。」

と(わりと)すぐに答える仙道君。

 

「名前は北沢…あれ?北沢だっけ??」

これはのちに沢北であることが判明するのですが、

 

気になったのは、自分が負けた相手のことをよく覚えていないということ。

レボログ
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ま、スッとぼけてたのかもしれないけど。

 

 

その表情から感情をうかがい知ることはできませんが、

ただなんというか、自分が勝てない相手と出会った場合に、スッと引いて自分は自分と割り切るかのようなそんな潔さ(あきらめの良さ)みたいなものを感じてしまった。

 

もちろん、どんな世界にも自分より上がいるのが普通で、

そうである以上、あきらめるところではさっさとあきらめて、損切りは素早くというのは賢い考え方なのだと思います。

 

しかし、そのクレバーさが沢北との差を生む原因でもあったのかなと。

 

これがもし、真の負けず嫌いなら(流川とかなら)、

ゼッタイに相手の顔と名前は忘れないだろうし。

 

というか、

「お前より上がいるのかよ?」

と後輩に聞かれて

 

「いるよ…。」と答えるかどうかも疑問。

 

「いやいや、負けてねえから。勝ちへの途中だから。」

とか本気で思ってそう(決して負けを認めない)。

 

そういう意味で、仙道君は難敵に何度も挑むことを楽しむというよりは、

勝てる戦を優位に進めて勝つことが好きなキャラクターなのかなーと。

 

言い方は悪いけど、勝てない戦いからは割とすぐに降りそうというか、

そこまで執着しない印象です。

 

仮に両者の持って生まれた資質が同じなら

 

仙道と沢北。

もし、両者がバスケットボール選手として持って生まれた資質が同じなら、

違いを生むのは考え方ということになるでしょう。

 

私が思うに、沢北は典型的な悟空マインドの持ち主。

つまり、(オラより)つえー相手がいるとワクワクすんぞ!

ですね。

 

そして、そんな相手にどうやって勝つか考えて考えて、修行して修行して

最後には倒せるまでに己の実力を高めていく。そして気づいたら最強でした、みたいな。

 

対して、仙道は…残念ながら漫画の中でその幼少期のエピソードが語られることはありませんでしたけど、描き方としては最初からエースでチート級キャラ的な扱い。

 

ドラゴンボールで言えば、ベジータ…もしくはフリーザー様でしょうか?

レボログ
レボログ

性格は大分違うけれど。

というか、むしろワンピースのキャラクターに似てるのかもしれませんね。

 

ドラゴンボールは主人公の個人的な成長を描く物語でしたが、ワンピースは仲間との絆や友情、共闘を描く作品だとして。

友人A君
友人A君

努力・友情・勝利のうち「努力と勝利」フォーカスしたのがドラゴンボールで、「友情と勝利」をテーマにしたのがワンピって話はよく聞くよね。

 

レボログ
レボログ

んでもって、仙道君はもともと持ってるものが飛びぬけてる。

 

ただ、スラムダンクはバスケットボールという団体競技をテーマにしているとはいえ、

個人の成長の要素を色濃く描いているので(どちらかというドラゴンボール寄り)、やはり沢北との個のぶつかり合いをイメージした時に、どうしても熱量で圧されてしまう印象も否めないというか。

 

 

レボログ
レボログ

「1オン1では勝てないとしても、チームとして勝つのは俺たちだ!」

そんなクレバーな戦い方で綾南が山王に勝利を収めることは…でも深津、河田いるからなあ。

 

 

 

困難な相手に挑み続けたサワキタ

 

「あいつは、チャレンジを生きがいにしてるやつなんですよ。」

実の父親をしてそういわせる沢北という男。

 

 

作中最強のプレイヤーにして、

常勝山王の絶対的エースに君臨するプレイヤー。

 

彼は、おそらくこれまで勝ち続けてきたであろう仙道君とは対照的に

少年時代から父親との1オン1に挑んでは、何度も何度も悔しい負けを経験してきました。

そんでもって、中学入学のとき、ようやく初勝利をあげ、涙を流して喜びます。

そのエピソードだけで、彼がどれだけこの1勝に賭けていたかが伺い知れるというもの。

 

レボログ
レボログ

ま、そんな経験があったからこそ、中学1年でバスケ部の先輩を圧倒し、『てんでつまんねえ…』と悪態をついては体育館裏に連れていかれてボコボコにされるというオマケつきではあるけれど。

 

また、山王工業がアメリカに遠征した際のこと。

日本では向かうところ敵なしの沢北も、本場アメリカでは、当然自分よりデカくて速くてうまいプレイヤーがゴロゴロいるという現実を目の当たりにする。

 

レボログ
レボログ

まさに”フィジカル全員河田さん”な世界っすね

 

 

ダンクに行ったところを思いっきりブロックされたにもかかわらず、沢北は嬉しそうに笑います。

レボログ
レボログ

日本一なのに根っからのチャレンジャーとか、最強かよ。

 

もし、仙道君が同じ立場にいたとしたら、彼は果たして嬉しそうに笑っただろうか?

レボログ
レボログ

う~ん、ちょっと想像がつかない。

 

なんとなくほろ苦そうな表情を浮かべて、そのあとすぐに悟ったかのごとく

「オッケー、まず1本いこう。」と平静を装いそうなんだよあ。

 

よく、掲示板などで

スラムダンクでNBAに一番近いのは仙道だ

 

みたいな意見を目にすることがあるけれど、

 

個人的には、仙道がアメリカに行ってNBAを目指すことは無いんじゃないかなと思う。

というか意外とあっさりバスケをやめて違うことをしそうなんだよね、旅人か。

そのへん、ちょっとサッカーの〇カタとも似た匂いを感じるかも。

 

 

レボログ
レボログ

引退後、”ぼくがサッカー辞めて気が付いたことは、団体競技に向いてないってことですね。”

はさすがに笑うしかなかったやつ。

 

そもそも、あの当時(まあ、今もそうだけど)の日本人プレイヤーが本場アメリカに挑むというのは、100%チャレンジなわけですよ。

勝てない日々に耐え続けなければいけない。

 

そんな状況で、仙道君がモチベを維持できるかどうか。

 

インターハイ後、沢北はアメリカ留学を決めました。

 

※画像はイメージです。

 

彼を乗せて飛び立つ飛行機を見上げる流川。

その背中を見つめるリハビリ中の桜木。

とても印象的なシーンです。

 

とはいえ、結局のところは誰にもわからない

 

そのとおり。

 

中田選手も、今でこそ手広くいろんなことをやってますけど、29歳で引退するまでは海外の強豪クラブでチャレンジし続けたわけだし、

 

仙道君の場合も、本人の気質とは別のところで

才能が彼を次の舞台へと引き上げていくのかもしれない。

レボログ
レボログ

ふとしたきっかけで、また点取り屋の頃の激しさが戻ってくるかも。

 

 

「さあ、いこうか!」

そんな風に、さわやかな笑みを浮かべて

さっそうとアメリカへ挑む仙道君。

もしそんな物語があれば…嗚呼、最高に読んでみたい(笑)。

 

というわけで、妄想は尽きないのでした。

 

それでは、また。