いや~買っちゃった。
漫画なんて滅多に買わないのだけれど、これぞ大人買い…っていうのかな。
衝動を抑えきれなくて思わずポチってしまった反省を踏まえると、むしろ子供買いって感じもするな、でも、全然買ってよかったと思っているけど。
ただ、本のサイズは、私が思っていたのとは違って、薄くて縦長で、まるで新書みたい。
結構好きです。
持ちやすくて、まるで小説を手にしているような質感が心地よくて。
ちょっと実利的なことを言うと、本棚に置いてもかさばらないしね。
さっそくザっと2巻あたりまで目を通してみたけれど、
ここまではアニメとそんなに変わらない展開かな。これからどんな違いが見つかるのか、アニメでは語られなかった事実が明らかになるのか、楽しみに読みたいなと。
さてさて。
今回は、『恋は雨上がりのように』にまつわるちょっとした妄想の話。
テーマは、もうお分かりの通り、
もし、あきらと近藤店長が親子だったら?
です。
『ああ、恋雨って、あの二人を親子としてみると、すごくしっくりくるかも。。。』
あるとき、そんな妄想がふいに湧いてきまして。正直に言うと、ただそれだけのことなんだけど。
ただ、
せっかくだから、ここで自分の考えをいったん整理しておきたいなと思ったのでした。
とりとめのない内容ですが、ま、よかったらおつきあいください。
母子家庭育ちだからこそ…
これは、眉月先生の口から語られたことではないので、私の想像でしかないけれど、あきらが母子家庭育ちである、ということは、この物語の大きなプロットの1つだと思う。
つまり、幼いころから父親へのあこがれを持ち続けて今に至るという事。
そして、店長は、そんなあきらにとって(教師をのぞけば)初めて深くかかわった大人の男性だったはず。
まるで通り雨に降られたように。
人生で初めての深い挫折を前に、立ち尽くしていた、あきら。
そんな彼女の前に、ふらっ現れた近藤店長。
どこか抜けているところも含めて、あきらにとっては、これまで満たされなかった温もりを与えてくれる存在として映ったんじゃないかな。
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2人が親子だったら、結末は変わったんだろうか
もちろん、
2人が親子だったら、父と娘だったら、それはどこにでもあるアットホームな物語になっちゃうよね。
だから、二人は、ちょっとあり得なくても男女として向き合わなければならなかったんだと思う。
だからこそ、私としても、一詠み手として、
ワンチャン二人がくっついたらどうしよう…なんて、いつ以来かってくらいの甘酸っぱい胸のトキメキを感じながら束の間夢中になれたわけで(笑。
もし、二人が親子だったら…。
あきらは、初めて感じる父親のぬくもりに触れて、
傷を癒して、この物語の結末と同じように、また夢に向かって走り始めたのかもしれない。
じゃあ、近藤店長は?
「わたし、お父さんの書いた小説、きっと好きだと思う。」
娘にそういわれて、
「よし、ならもう一度書いてみるか!」
そうやって奮起する父親の姿というのも想像できる。
それって、
めでたし、愛でたし。ではある、よね?
いやいや。
やっぱり、二人の間に恋の予感は必要なんだな、これが。
だって、もし恋雨が親子の物語だったら、そもそも恋雨じゃなくなるし。
というと、つまるところ、結末云々はどうでもよくて、というか薄々誰しも最初から分かっていて、
(実際そうでもないんだけど)平凡な…中年男性の前に突然舞い降りた奇跡のような天使とのいっときの恋を楽しむ”おっさんのため”の漫画。ということになってしまうのだろうか。
なんとも締まりがないなあ…。
ただね、”舞い降りた”というのは語弊があって。
だって、恋の始まりは、店長からあきらへの無意識のアプローチだったわけですから。
まあ、人はときにそれを大人の優しさとも。
これで作者もおっさんならば、おっさんのおっさんによるおっさんのための漫画!として楽しめるのだろうけど、作者は妙齢の女性漫画家というのがなんとも、私の気持ちを揺さぶってくれる。
きっと、眉月さんって、おやじ転がすの超うまいよね(偏見乙笑。
現実と混ぜるなキケン、です
モデルとなった場所や店舗、学校も含め設定が妙にリアルだから、
『もしかしたら、俺の前にもいつか、あきらたんが・・・・」
そんな風に妄想してしまう危険性が高い物語なのですよ、恋雨は。
でも、実は、この物語はどんなファンタジーよりもファンタジーなわけで、
どうせなら、全く架空の世界の物語として読みたかった!と何度悶絶したことか…。
あ、そうか、これが今流行りの”メディアミックス”ってやつか。
つまりは、おっさんに聖地巡礼させようってわけだな。
でもさ、それってすご~く残酷じゃないです?
だって、そこには絶~対にあきらちゃんはいないのですよ?
一体ファンの祈りは何処へ・・・。
届きそうなのに、決して届かない。
現れそうなのに、決して現れない。
ファンのことを考えてるようで実はあんまり考えていないこの商業主義的な感じ、正直あまり好きじゃない(笑)
といいつつ、気が付くとまた本棚から引っ張り出して、読んでは落ち込んでorzを繰り返すことになるんだろうな…。