どうも、タカハシ(@revolog_T)です。
この間、ある知り合いの方から、息子さんに関するある悩みをお聞きする機会がありました。
その息子さんは、NBAのスター選手カイリー・アービングの大ファンだということで、彼に憧れて、中学入学と同時にバスケ部に入部したはよかったものの、
なかなか身長が伸びず、入部当初は自分より背が低かった同級生にも身長で抜かされ、あまり試合にも出してもらえずに悔しい思いをしているとのことでした。
「もちろん、無茶なのは分かってるんだけどさ、何か身長をぐ~んと伸ばせる方法ってないもんかな…。」
そうしみじみとつぶやかれたパパさんの背中がちょっと悲しげで、私も何とか力になれればとは思うものの、せいぜいできることと言えば、評判の高いサプリメントを紹介するとか、その程度のこと。
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「とりあえず、牛乳とか、小魚とか、カルシウム豊富な食べ物を食卓に並べてあげられるように、奥さんとも相談てみるよ。〇〇(お子さんの名前)は、牛乳苦手だから、飲むかどうかわからないけどね。」
そう言い残し、小柄なパパさんは、千鳥足で帰っていったのでした。
身長を伸ばすのに、カルシウムより大切なもの
よく、バレーやバスケなどで活躍する長身のスポーツ選手が、少年時代の逸話として
「毎日、牛乳を2リットル飲んでました!」
などとインタビューで答えているのを目にすることがあります。
一般的に、背を伸ばすために重要な栄養素として、カルシウムが真っ先にあげられることが多いように思いますが、
先ほどのような、いわゆる牛乳信仰も、
この身長アップとカルシウムの関係をいわば絶対視するようなところから生まれているのではないでしょうか。
確かに、イメージとしては理解できますよね。
背が伸びる…つまりは骨が伸びること→骨はカルシウムでできている→だから、骨の成分であるカルシウムをたくさん摂れば骨が強くなって、結果として背も伸びる!
なんと、シンプルで分かりやすいことでしょう(笑。
本当に、この通りならこれほど、素晴らしいことはありません。
しかし、ここでちょっと、悲しいお知らせがひとつ。
実は、カルシウム自体には、身長を伸ばす作用はないらしいのです。
なんたる晴天の霹靂…。まさに驚愕の事実。
重要なのは、むしろタンパク質の方だった!
まず、
背が伸びるとは、一言で言うと骨と骨の間にある骨端線という組織が成長して大きくなっていくことです。
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この骨端線は、主に軟骨組織からなっており、層のように重なりながら成長していくという特徴を持っているのですが、この骨端線を構成する主な物質がタンパク質だと言われています。
一方で、カルシウムはというと、タンパク質でつくられた軟骨の層を石灰化し硬くするためのものなのだそうです。
つまり、骨の成長のためではなく、丈夫な骨を形成するために必要な栄養素だったのですね。
まとめ
背が伸びるとは、つまり骨そのものではなく、骨端線が成長すること。
そして、骨端線を成長させるために特に重要なのが構成要素であるタンパク質なのです。
このような事実を踏まえると、
もし、今後、高身長のアスリートが、
インタビューなどで、かつての食生活を振り返る機会を得たならば、
いかにたくさんのカルシウムに摂取したかではなく、いかに多くのタンパク質を取り入れたかについて語った方が、子供たちとって正しい知識を理解するきっかけになるのではないかと思います。
というわけで、身長を伸ばすには、カルシウムもいいけど、タンパク質も大事だよといお話でした。
あ、でも牛乳は、タンパク質も豊富だし…まあ、いいのか(笑
それでは、また。