ライブにいくということ~他人のカラオケを聞いて何が楽しいのか~

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先日、知り合いが某ミュージシャンのチケットが当たったとかで、東京から広島まで週末の強行軍でライブを見に行ったという。

しかも、会場は、市民会館とかではなく、割と小さな地元のライブハウス。

 

彼も、同行したそのミュージシャンの追っかけ仲間たちも、毎年(というか、その言動から、おそらく年に数回はライブに行っていると思われるのだが)、そのライブを楽しみに、一年頑張って働いているのだという。

 

はあ、ご苦労なことで…。

 

近場ならともかく、

私には、他人の歌をわざわざ遠方まで聞きに行く気持ちが理解できない。

 

往々にして趣味とはそういうものなのかもしれないけれど、それで週明け体調を崩して会社を休んだりしているのだから、まあ、本末転倒だと言えなくもない(笑

 

彼らの前でそれとなく(本当にそれとな~く)そういう話をすると、

 

「お前は、実際にライブに行ったことがないから、良さがわからないんだよ。今度一緒にいこう。きっとハマること間違いないから。」

と、返事はきまってこんな感じ。

 

私が特にそれ以上反論しないから、

(こりゃ、水掛け論だな~)

と感じているのは多分私だけ(笑

 

はあ…

確かにお金を払ってライブに行ったことはない。

 

しかし、お金をもらってなら、ライブ会場で生歌を聞いたことはある。

何のことはない、会場警備のアルバイトをしていたのだ。

 

それで、良さがわかるか!

といわれるかもしれないが、まあ、仕事中とはいえ、雰囲気は味わうことができたと思っている。

 

実際に、彼が追っかけをしているミュージシャンのコンサートでも警備を勤めたことがあるが、特に強く印象に残ってはいない。

 

どうせ、音楽を聴くなら、ゆったりと部屋でくつろぎながら、最高の音質で…と思うのだが、彼らの楽しみはそれとは対極にあるようにも見える。

 

何が対極なの?と問われると、イメージで対極っぽいよなと思っただけなので、厳密には、明確に180度違うというわけではないんだろうけど。

 

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内向的人間と外交的人間

 

このような(どのような?)ライブに行くことに喜びを感じるタイプの人間と、そうではなく、部屋でのんびりクラシック(別にそうじゃなくてもいいけど、何となくイメージで)を聞くことに楽しみを見出すタイプの人間との違いは、その人が外交的志向の持ち主か、あるいは、内向的志向の持ち主かという違いも影響しているようにも思う。

 

結構な回数、会場警備してて感じたことだけど、

ライブなんて、回によっては、ヴォーカルの体調が悪くて、全然本調子とは程遠いパフォーマンスってことも割とよくあることだし、

どんなサービスか知らないけれど、なぜかサビをお客さんに歌わせたりするし、隣のお客さんが大声でハモりまくるので、全然、歌手本人の生歌を聞けないなんてことだってザラである。

 

それでも、好きなミュージシャンと同じ空間にいられることだけで、幸せなのかもしれない。

実際に、ライブの興奮冷めやらぬ、彼らから(冒頭の彼らです)聞こえてくるのは、だいたい歌がどうだったとかよりも、

トークが面白かったとか、

○○さん、あのラーメン屋行ったらしいよ

とかそんな他愛もない話であることの方が多い気がする。

 

客は、やっぱりプロの生歌が聴きたいのだ

 

そこからすると、ファンから、

「会場でハモるのはありでしょうか?」

と尋ねられて、迷うことなく

「お客さんは、歌手の歌にハモっちゃいけませんね。だって、他のお客さんはあなたの歌じゃなくて、プロである私の歌を聞きに来ているんだから。」

こう回答した山下達郎先生は、まさにプロ中のプロという感じがする。

 

彼のコンサートだけは、一度、聴きに行ってみたいかな~とか思ったり。

ファン御用達の変なノリとかにいきなり合わせるのはムリそうだけど、黙って歌を聴いている自信だけはあるので。