『上京物語』成功を夢見るすべての若者とかつて若者だった人に刺さる1冊

本のこと

1冊の本との出会いが人生を変える。

 

そんな言葉は大げさだと思っていたけれど、実際そうかもしれないな。

読み終わった後にそんな感想がじんわりと胸の奥からわいてくる、今回紹介するのはそんな1冊。

 

 

ジャンル分けすればいわゆる自己啓発本の部類に入るんだろうけど、2部構成で前半が小説になっている点がユニーク。

 

そこに描かれているのは、成功を夢見て上京した男の半生。

 

成功するために必要なものは何か、そして世間の常識がいかにして人々の前に立ちはだかるのか、ということがリアルに描かれている。

 

スポンサーリンク

常識の外側に逃げ出せ!

 

実はこの本の前半パートで描かれているのは、今東京で暮らしている大人たちのリアルな半生でもあるんだ。

 

本の後半であるメインパートでは、主人公の青年に向けて彼の父親が語るという形式で、

成功した人生を送るために大事なことを5つの常識というキーワードととも僕らに伝えてくれる。

 

その中では、普段僕らがどれほど常識の罠に絡めとられてしまいやすいのかということを痛感させられるのだけれど、それも知識として知っているのとそうでないのとではこれからの生き方が変わってくるだろう。

 

(ああ、これって常識の罠だよな・・・)

 

この本を読んだ後、あなたは、今まで無意識にハマっていた罠の存在に気付く事だろう。そして1度その存在を知ってしまえば、あとは回避するという選択が常に可能になるわけで、

 

それだけでも、この本を読む価値は圧倒的だと思う。

 

これは、個人的な感想だけれど、

今何かに立ち向かっている、常識の壁と戦っている人ほど、父から息子へ語られるというテイストはスーッと受け入れやすい気がしていて、変に教条的じゃなく愛情がこもっている感じ。

 

自分がもし父親になったら、息子か娘にこんな形で大切なことを伝えられたらな、と妄想も膨らむ。

少なくとも、この本を渡そう。

 

旅のはじまり:巻末のブックリスト

 

いつでも本を読みなさい。

 

人生を大きく変えるには実は数時間あれば十分、つまりそれは1冊の本との出会い。

本を読むことで、成功者が人生をかけて学んだ教訓を得ることができる。

 

巻末には、父から子へ

 

これから大学の4年間の間に、半年に1回合計16冊の本を送るよ。

これらの本は、君が大学で学ぶであろうことよりはるかに多くのことを教えてくれるはずだから。

 

という設定で、おススメブックリストが掲載されている。

 

大学1年春:アルケミスト

という始まりからしてもうワクワク…。

 

普段、人から読む本を指定されるとかありえないと思う方なんだけど、

このリストはなんだか素直に辿りつつ、本の導く方へ旅をしてみたいという気分になるものだった。

 

 

 

もちろん、本を読んだだけでは不十分で、そこにはその教訓を得るために積み重ねた失敗や試行錯誤があり、むしろそちらの方が大事…読んだら行動もセットでね、という話はあるんだけど、それを差し引いてもこの本から得られることは少なくなかった気がする。

 

だいたい、本を読んでもキホン感想文なんて書きたくないので、すぐに忘れちゃうことがほとんどなんだけど、こうして読んだ時の記憶をとどめておくためにブログを書こうという気になっているのが何よりいい証拠。

 

アルケミスト…たしかまだ本棚にあったよな、ない…ちくしょう、買いなおしだ。