ラストオブアス2は今のところ令和最大の問題作な件(ネタバレ)

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ラストオブアスの続編やるまで、俺は死ねん。

 

そんな風にラスアス2の発売を心待ちにしていた。

だからこそ、正直この作品にはいろいろ言いたいことがある。

※一応きのうストーリーモードはクリアしました。

 

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物語の核が序盤で早々に崩壊

ポストアポカリプスの希望が希薄な世界で、

ウィルスの感染でゾンビ化した感染者がウヨウヨいる世界で、

秩序が崩壊して、人間がどんどん野蛮になり、殺しが当たり前になる世界で、

 

それでも、ジョエルとエリーがともに力を合わせれば何とかこの世界に希望を見出だして生きてくことができる。

 

ラストオブアスのテーマを一言でいうなら、これに尽きる。

と思って1作目に対して密かに心からの賛辞を送っていたので、序盤でその大事な大事なジョエルがわけのわからないメスゴリラに殺されてしまったときには絶望しかありませんでした。

 

正直、ジョエル以上に魅力的なキャラクターはこの作品には他にいません。

ダンディーで娘思いで、残酷で容赦のないところもあるけど、それでもそれ以上に思いやり深い大人の男性を見事に体現している。

 

これは、たとえばウォーキングデッドシリーズでグレンが殺された時も感じたことだけれど、

どんな理由であれ、作中随一の主要人物をあんな形で退場させたらダメですよ。

 

もちろん、世界は酷薄で、正義も希望のカケラも無いのだ、みたいなことを表現したいのは理解できる。だけど、そんなの誰だって描けること。

 

それでも、そんな中に希望を見出していく、救いを見出していくことができると感じさせてくれるのが良いストーリーテラーだと思うのです。

 

もう、ボクからしたらジョエルがいない世界で、何が起ころうと、どれだけ復讐しようと無意味ですよ、ただ、空しいだけ。あの時点でボクのラストオブアスは1つの終わりを迎えたといっていいでしょう。

 

1本道なのに、立場がコロコロ変わりすぎて眩暈(めまい)がする

 

 

前作ラストオブアスでは基本というか、ほぼ全編にわたって、ジョエルとエリーと共に旅をするストーリーでした。

 

それが今作では、後半まさかまさかのメスゴリラ…じゃなくてアビーか(名前が出てこなさ過ぎてググりました)、を操作することを強いられます。愛すべきジョエルを屠った憎き敵役をですよ?

 

そうして、当然のようにアビー側にも正義が、生きる理由が、悲しみがあって…みたいな展開になる。そりゃそうでしょうよ。世界はアンパンマンとバイキンマンで構成されているわけではありません。

 

立場が変われば、相手は悪魔に見える、ジョエルだって、アビーからすれば父親を殺した憎き敵である、というのは事実かもしれないけど、そんなこと言い出したら殺し合いの螺旋(らせん)がつづくだけでしょうよ。

 

ちなみに、なんか今作から急に準主役みたいに登場してきたこのアビーというキャラクター。

ひも解くと、前作に登場したモブキャラ医者から生まれた女の子だそうで。

 

そもそも、ジョエルにしろエリーにしろ100%正義の側にいるわけではありません、悪魔的な所業もたくさんしてきている、生き抜くために。

 

ただ、それでもそのすべてを2人と共に受け入れて、一緒にその運命を生きていくかのような濃いゲーム体験は、特定のキャラクターに深くコミットしてこそ生まれるものだと思うのです。

 

ましてや、100パー対立する両者の生きざまをそれぞれ強制的に追体験させられたあげく、その価値判断だけ丸投げされたんではたまったもんじゃない。やり逃げされたような不快な混乱だけが残ります。

 

 

何度でも書くけれど、この作品は、ジョエルとエリーがいればどんな恐ろしい世界でも大丈夫、なんとかなる!がテーマなんです。そんなある意味とてもシンプルなストーリーをこねくり回してどうしようもない感じにした罪は重いぞ、Naughty Dog

 

モブキャラの命を散々奪っておいて、復讐の空しさとか良心とか言われてもね…

もう…エリーに共感することは無理だな。

 

この物語の中盤あたりからもう

ボクの心は大分この作品から離れてしまいました。

 

だって、もうただの大量殺人鬼やん、復讐かどうか知らんけど、あんなに人殺しまくったらもう、どんな正義も、少なくともボクの感覚ではとうてい肯定できるもんじゃないですよ。

 

でもって、モブキャラの命を軽々しく奪っておいて、最後の最後にアビーを殺すのをためらったからと言ってそれで憎しみの連鎖を終わらせたんだ…とか言われても白けるもいいところ。

 

だって、元をただせば、アビーだってモブキャラから生まれてきたんですよ?

このロジックでいったらもう次回作(があるとして)、今作で殺された大量のモブキャラの親族や関係者が復讐の鬼と化してエリーやアビーに襲い掛かってくること間違いなしじゃないですか(笑)

 

もうこの作品にどうやったって救いはありません、ハッピーエンドなんかにしたらご都合主義もいいところ(逆に許さん)。

 

となると、3部作で終わる流れだとして大分ウルトラCが必要ですよね。次回作の作家さんは大変だ。

 

 

 

命の価値が軽いことを主要なキャラの死で表現するのは間違っている

これまたウォーキングデッドの影響なのか、今作ではアジア系のジェシーというキャラクターが登場します。

 

個人的に、仲間思いでちょっと気障(キザ)な雰囲気もあって、ジョエルが退場した後の主要な男性キャラとしてちょっと期待しながら見てました。トミーはちょっとモラルのカケラもない感じだったので。

…ま、一部スピードワゴンの小沢さんにしかみえない、深夜にミュートでやってると脳内であのしゃがれ声が再生される…という声も聞かれたけど、それはともかく。

 

そんなジェシーですら最後はあっけなく、死を悼む描写すらなくメスゴリラに瞬殺される。何なん、マジで。

 

もう、丁寧に描くべきところを端折ってどうでもいいところを永遠と見せられてる、なんなん。

 

性の問題とか、この作品で描かなくたっていいでしょ

差別的な表現で気を悪くされたら申し訳ないけど、それ以外に表現する言葉を知らないので書かせてもらうと、この作品には一部LGBT的な描写があります、いわゆるレズ的な。

 

もちろん、そういう性的な嗜好や生まれながらの個性があることは理解できるけど、それをわざわざこの作品のテーマの1つに入れる必要があったのかどうか大いに疑問。

 

そのせいで、容赦のない世界で生き抜くことをテーマに、グロテスクでもどこか温かみがあって冬の朝の空気のように凛としていた物語の雰囲気が壊れ、すごく生臭い感じになってる。

 

少女時代の天真爛漫なエリーから、思春期から大人になるにあたってドロドロした感じを出したかったのかどうなのか、そのせいで、もしゲーム実況してたらちょいちょいリアクションに困るだろうな…という場面にちょくちょく出くわす、いらんからそういうの。マジで。

 

かつて宮崎駿さんが、トトロの続編を描くとしたら…と尋ねられて、

「そんなの描けるわけないじゃないですか、さつきとメイの思春期とか、嫁姑問題なんて…、生臭くなるだけですよ。」

と答えていた記憶がある。世界の宮崎さんですら躊躇するテーマを…ちょっとムリだったんじゃない?

 

ただただ救いのない世界を描きたかったんじゃないよね?

 

結局、この物語ではエリーは大事な人を失い、指も2本失い、何一つ成し遂げることなくただただ大量殺人を犯しただけの女という重い十字架を背負わされただけに思える。

 

前作のエンドでは、新たなコミュニティーも見つかり、エリーの存在が感染拡大を終わらせる希望になるのか…みたいな次回作への期待を膨らませる終わり方だったと記憶しているけど、

 

今更エリーの免疫からワクチンが作られても、罪滅ぼしにもならない気分。もうどうでもいいよ、エリーさっさと罪を償おうぜ。

 

もう、あまりにもたくさんの返り血で手を汚しすぎて、ジョエルと一緒に過ごしたキラキラした日々の想いでは遠い遠い彼方へ行ってしまったかのよう…なんともやるせないz。

 

唯一の救いはパッケージ版だからゲ〇に売りに行けることくらいじゃない、ホント。

 

 

悪いところばかり書くのもあれなので、ちょっと褒めます

 

ラストオブアスは、その世界に入り込める作品である。

 

飽き性というか多動性というか、ボクは基本的に1つのことに没頭することがそんなにできません。

たとえば、映画を観ながらでも、気になることがあるとすぐにスマホとか取り出して調べたくなる人間。

 

でも、そんな僕でも、ラストオブアスはその世界に入り込んで入り浸って、気づいたら時間が過ぎていたという経験が多々。

 

もう、タダのゲームの域を超えて、1つの人生体験といってもいいくらいの質感がある。

それだけグラフィックやサウンドのクオリティーが高いことは疑いの余地がない、それだけにそれを台無しにするストーリーや結末にガッカリしているのです。

 

というわけで、とりあえずこのへんで。また何かあれば追記します。