今回もまた、前回に引き続きこちらの本を読んで”なるほど”と思ったことのはなし。
テーマは凡人であることは実はメリットである
です。
ときどさん自身つねづね「自分は凡人である」とおっしゃってて

世界一のゲーマーが凡人ではないと思うけど…
という気もするのですが、
その謙虚さこそ彼の魅力であり強さの秘密でもあるのですよね。
詳しいことは本を読んでいただくとして、今回はそこからヒントを得て
凡人であることのメリットについて少々。
天才じゃないって実はメリットだらけ
あなたは天才になりたいですか?それともなりたくないですか?
そう聞かれたら、たぶん多くの人が
「なりたいです!」
とわりと即答しそうな気がする。

山ちゃんも天才になりたかったんだもんね。
特に、今自分が本気で打ち込んだり努力している分野がある場合は、とくに。

アズスーンアズ
さて、では凡人であることにはどんなメリットがあるのか。
私の勝手な思い付き考えをお伝えしましょう。
もちろん、
(自分には才能なんてないからひたすら努力しなければ…)
みたいな謙虚な姿勢を崩さずにいられるということもメリットの1つに違いない。
ウサギとカメの寓話なら
(俺は…カメタイプだからコツコツやらないと…)
と思える方が後々いいことがありそうですよね、もしあなたや私がウサギだったとしても。
ただ、今回はそこからはちょっとだけ角度を変えた視点で。

山ちゃんにしても、
俺は凡人だから…とコツコツお仕事をこなしてったからこそ、蒼井優さんとゴールインできたのかもしれないじゃん…

山ちゃん好きだな・・・w
そういうわけでもないんですが、話の流れでつい。
さて、
先ほどチラッとウサギとカメのたとえ話をしたついでに。
もし、ウサギとカメのレースが障害物競走だったら…
ということを考えてみます。
かけっこの天才ウサギの前に突然現れるデカい壁
カメには失礼だけど、ここではあえて障害物競争の凡人という役を引き受けてもらいましょう。
対戦相手は障害物競走にも自信あり、かけっこの天才うさぎさんです。
たとえば、両名のレースを想像するとこんな感じでしょうか。
よーいどんでスタートするといきなりウサギは全力ダッシュ。カメはのろのろ。
のろのろであることに加えて、カメの前にはいきなり第1の壁が現れる。
そこでいきなり最初の躓(つまづ)き。
一方、ウサギはそんな壁ひとっ飛びで超えていってしまいます。
ウサギからだいぶ遅れて第1の壁を超えたカメの前に、
しばらくすると第2の壁が立ちはだかります。
そこでも、またしばしストップしてどうやって超えるか考えなければならないカメ。
ウサギはというと、ご自慢の跳躍力を生かしそこも難なくひとっとび。
そうやって徐々に高くなっていく壁を前にカメはいろいろ工夫し、試行錯誤しながら1つ1つ突破しては前に進んでいきます。
他方、ウサギは第7の壁くらいまでは何も考えず飛び越えるだけでクリアできてしまいました。
何の試行錯誤もせずに。
それが第8の壁を前にして様相が一変します。
第8の壁はこれまでとは比べ物にならないくらい高く
ウサギのジャンプ力をもってしても飛び越えられない。
今まで、もって生まれた能力でごり押しするだけで障害を突破してきたウサギには、
能力では超えられない壁を突破する術が見つかりません。
そうこうしているうちに、スタートこそ出遅れたものの、1つ1つ着実に壁を突破してきたカメには第8の壁の超え方も見当がついています。
(第6の壁と第4の壁の組み合わせだな)
そして、立ち尽くすウサギを横目にカメは第8の壁を超えて先へと進んでゆくのでした。
才能=スタートダッシュ力
ときどさん曰く、ゲームの世界でも才能ある若手はたくさんいて、勢いに乗って勝ち続けることはよくあるそうです。
しかし、ベテランたちはそれが長続きしないことも知っている。
経験から、勢いだけではどうにもならない壁がどのプレイヤーの前にも立ちはだかることを理解しているので慌てません。
先ほどのたとえ話でいえば、
才能があり勢いに乗っている若手プレイヤーはまさにウサギタイプ。
反射神経や勘の良さに任せて勝利を重ねていきますが、時間が経過するにつれてそれだけでは通用しなくなる。さらにそれまで能力に任せて試行錯誤してこなかったとすれば、いきなり現れた高い壁をどうやって突破していいのかわからない。むしろ才能が成長を阻害している例ともいえます。
何事もそうだと思いますが、壁の超え方も、基礎的なレベルから順を追って学んでいかないと
思わぬところでつまづいてしまう。
天性の当て感で勝ち上がってきたボクサーが、才能を過信せず基礎を徹底して磨いてきた相手に負ける…というのもよく見る光景です。
たしかに、ゲームやスポーツの世界大会などを見ていると、明らかにほかのプレイヤーよりも才能を感じるプレイヤーというのは存在します。
反射神経がずば抜けていたり、人にはない当て感があったり。
しかし、そういうプレイヤーが勝利を収めるかというと意外とそうでもない。
最後に勝つのは、試行錯誤の末に土壇場でも動じない胆力と精神力を身に着けたプレイヤー。
そういうケースが実に多い。
まとめ:凡人は工夫の天才になれる!
勝てないことで自分の問題と向き合い、工夫することで壁を越えていく。そのようにして次の段階へ進むために必要な実力を得ていくのが「凡人」の僕らのやり方です。
ときどさんが本の中で書いてくれているように、
凡人である私たちは、壁を前に工夫することで1つ1つ問題を解決していくことができます。
壁というのは現れる順に難易度が上がっていく仕組みになっているので、難易度1をクリアしたあと難易度2の壁に挑むというのが無理のないやりかた。
しかし、なまじっか才能に恵まれていたために、壁と向き合う経験ができなかった場合、
難易度1~9の壁をすっ飛ばしていきなり難易度10の壁の壁にぶつかってしまうといったことになります。
いくら才能があるといっても、1つ1つ段階を経て壁をクリアしていくのと、一気に10段階分の壁を前にするのとでは話が全く違います。

ある日、いきなり飲み屋で溜まりにたまったツケを全部払え!っていわれて困っちゃうのと似てるのかもしれんな。

…
とりあえず、
ときどさんのこの指摘を目にして、才能に満ち溢れていたと思っていた若手アスリートがある時から急に伸び悩んだりする理由がなんとなく理解できた気がしました。
というわけで、今回はこのへんで。
それでは、また。