景気後退ほぼ確定のサイン?!逆イールドをゼロから解説(初心者向け)

FX

どうも、レボログです。

 

今回は、最近といっても8月ごろですけど、

アメリカが景気後退局面に向かっているんじゃないかという話題が出た際、しばしば耳にした

逆イールドという用語について解説します。

 

レボログ
レボログ

ちなみに、歴史的事実だけから見ると、逆イールドが現れたということは、ここ2年以内に、アメリカで再びリーマンショック以来の大規模な経済危機が訪れるという結論になるようだけど…マジか。

 

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逆イールド:短期金利が長期金利を上回っていること

 

たとえば、カブドットコム証券の金融/証券用語集によると、逆イールドの解説として次のような説明がされています。

イールドカーブ(利回り曲線)で信用リスクと通貨が同一の債券の利回り曲線が右肩下がりになっている状態のことを指します。つまり、期間が長くなるほど金利が低下する減少であり、「短期金利>長期金利」となっている経済状況を指します。対義語は「順イールド」で通常の経済状況では金利は順イールドとなることが多いです。

日本では、逆イールドが確認されたのは1989年から1991年にかけてのバブル崩壊後で、この時期は将来的な景気の悪化による政策金利、長期金利の将来的低下が容易に予測されたためです。また、アメリカでも2006年ごろには政策金利(短期金利・FFレート)よりも、10年の米国債(国債)の金利の方が低いという逆イールド状態となっていました。

逆イールドが発生する条件としては「目先のインフレ懸念が強い」「短期金利が急騰している」などがあげられます。

 

経済用語的な定義ではそうなんだけど、これじゃなんのことかよくわかりませんよね。

G三
G三

逆ってことは順イールドもあるんかの?

レボログ
レボログ

もちろん…って上の説明にも書いてあったじゃん。

逆イールドと順イールド

 

ふつう、国債の利回りというのは、長期が短期を上回ります。

これがいわゆる順イールドと呼ばれるもの。

G三
G三

つまり、国債の償還期間が長いほど金利は高くなるのか。

ちなみに、債権の利回りと償還期間の相関性を表したグラフを「イールドカーブ」と呼びます。

 

 

さて。

ではなぜ償還期間の長い長期国債のほうが金利が高くなるのでしょうか。

 

理由は単純で、短期国債より長期国債のほうがリスクが高いから。

運用期間が長くなればなるほど、その間に価格変動や暴落の可能性が高まるため、投資家は高い金利を要求するのです。

レボログ
レボログ

リスク高くて金利も安いんじゃ誰も買わないからね。

 

どうして逆イールドは起こるのか?

 

それなのに、長期金利のほうが短期金利より安くなっちゃうのはなぜだろう・・

 

これも、答え自体はシンプルで、投資家の間で経済の先行きに対する不安が広がってしまうから。

 

 

通常、短期国債の金利はFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)が決める政策金利の影響を強く受けますが、長期債の利回りは投資家の将来への見通しによって決まります。

 

長期的に経済が低迷すると考える投資家たちは、

短期債と長期債では相対的に(短期債を売って)長期債を買うという投資行動を取りがち。

レボログ
レボログ

金利が低下した場合、短期債よりも長期債の方が得られるキャピタルゲインが大きいからですって。

 

したがって、金利の低下を予想する投資家が多くなると、長期債が買われて、長期債の価格が上昇し、金利は低下するのです。

レボログ
レボログ

一般的に、債権には、価格が上昇すると金利は低下し、価格が下がると金利が上がるという特徴があります。

 

友人A君
友人A君

たとえば、それまで2%だった金利が3%に上がると、2%金利の債権は魅力がなくなって誰も買わなくなる結果、価格が下がるって仕組みだね。

 

G三
G三

なるほどのう

 

逆イールドはリセッション(景気後退)へのカウントダウン!?

普通じゃない状態=ヤバいことが起きる前兆

これはどんな世界でも共通すること。

 

その投資家にとってやばい状態のひとつが、

今回の記事のテーマでもある逆イールドというわけ。

 

過去50年を振り返ってみると、アメリカで大規模な景気後退が起こる前兆として必ずこの逆イールド現象がみられているといいます。

 

短期金利が長期金利を上回るということはつまり、短期の借り入れコストが長期のそれよりも高くなること。

そんな状況においては、企業は日々の運転資金の調達コストがより高くなり、経営者は投資を抑制あるいは先送りにしがち。
また、一般消費者の借り入れコストも上昇し、米経済の3分の2以上を占めるといわれる個人消費も減速。

その結果、経済は次第に縮小して、失業率も上昇するという流れです。

 

ちなみに、逆イールドがみられたのち、アメリカでリセッションしなかったのは過去に1回だけ。

つまり逆イールドは、歴史上の事実として、ほぼ確実に将来景気後退することのサインなわけです。

 

ただし、逆イールド→即景気後退ではない

 

これまでのアメリカの歴史を見ると、

長期国債の金利を短期国債の金利が上回る逆イールドが起こってから、実際にリセッションが起こるまで平均で、12─24カ月の猶予期間があります。

もちろん、だからといって、その間にリセッションを防ぐ対策がとれるかというとまた別問題だと思うけど、個人投資家として、不要な株や債券を整理したり、いつ暴落が起こっても大丈夫なように防御を固めとくといった準備をしておくことはできるでしょう。

 

レボログ
レボログ

備えあれば憂いなし…完全にそうとまではいかなくても、憂いを少なくすることはできるはず。

 

 

自己達成的予言としての逆イールド

たとえば、トレーダー界隈で有名なアノマリー(迷信)として金曜ロードショーでジブリ映画が放映されると、株価が下がるというものがあります。

いわゆるジブリの呪いというやつですね。

 

レボログ
レボログ

本来、ジブリと株価には何の関係性もないはず。だし、実際にないです(たぶん)。

 

なのに、毎回のように株価が下がっちゃうのは

金曜ロードショーでジブリキター

株価下がるから売らなきゃ!

といって多くのトレーダーたちが実際に株を売っちゃうから。

 

つまり、根拠のない予言を信じて多くの人が実現に向けて行動した結果、

予言がその通りに実現してしまうという自己達成予言が現実になってしまうのです。

 

 

レボログ
レボログ

よく、自己啓発系の本とかに書いてある、目標を紙に書いて目に見えるところに貼っとけとか、かなえたい夢は口に出してみんなに言っとけ!みたいなやつも自己達成予言の一種なんだろな。

 

G三
G三

ポジティブな目標を予言の力で達成するのはいいけど、リーマンショックみたいなネガティブな状況も予言の力で引き寄せられちゃったらたまったもんじゃないのう。

 

というわけで、今回はこのへんで。

それでは、また。

 

 

※参考にさせていただいた記事

 

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