お手伝いすると定食がタダに!?夢のような定食屋『未来食堂』

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50分お手伝いをすると定食が1食タダで食べられます。

 

そんな仕組みで人気を博している定食屋をご存知ですか?

名前は『未来食堂』。

 

メニューは、900円の定食1択。ほかに選択肢はなし。

 

今や、回転ずしですらラーメンを注文できるほど、

飲食チェーン店はバラエティ豊かなメニューを用意する時代。

 

そんな中にあってとても珍しい感じがするけれど…しかもしっかり黒字経営。

 

 

 

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常に黒字経営!ビジネスとしてしっかり考えられている

 

未来食堂は店主の小林せかいさんがひとりで経営している。

大学を卒業後、大手企業でエンジニアとして働いた経験をもとに、未来食堂をオープンさせた。

 

というわけで、

メニューがひとつだけなのにも、もちろんしっかりとした理由がある。

 

「メニューがないということは、注文をとる必要がないということ、商品を選ぶ時間がゼロだということ」

 

従来の飲食店では、どうしてもメニューを選んで注文し、出来上がりを待つまでに時間がかかる。

今でもそうだ。多分未来でも。

 

せかいさん曰く

これまでの飲食店で過ごす時間を仮に30分とすると

商品を選んで待つ時間が10分、食べる時間が10分、食べてからゆっくりする時間が10分という配分になるという。

 

そこで未来食堂では、最初の待ち時間をゼロにすることでお客さんの負担なく効率化を図ろうと考えた。

 

「なんのために効率化するかといえば、それはお客さんのため。」

 

レボログ
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その考え方、ステキすぎない?

飲食店って、言い方は悪いけれど、

「食べたら、さっさとお金払って帰ってね?」ってことじゃん、結局は(笑)

 

しかし、未来食堂はちょっと別。

 

まかないをすることでタダで定食が食べられるという究極のセルフサービスを皮切りに、どうやったらお客さんにくつろいで満足してもらえるか、考え抜かれている。

 

 

 

テーマはお客さんとのコミュニケーション

 

「お金がなければ、来ないでね。そんな風にお客さんとの関係がお金のあるなしで切れるのが嫌だった。」

 

そんな考えから生まれたのが、未来食堂のまかない

 

50分お手伝いすれば、定食が1食タダで食べられる。

しかも、副業にはあたらないお手伝いという形態なのでサラリーマンでも問題なく参加できるのも嬉しい。

 

そして、面白いなと思ったのが、タダで定食が食べられる権利を誰かほかの人に譲ることができるというシステム。

 

お店のドアには、お手伝いをした方が、これから訪れる未来のお客さんのためにただ飯券を貼っていく。

 

そして、お店を訪れたお客さんなら、誰でもその券を使ってタダで定食を食べることができる。

もちろん何の見返りも求められない。

 

その仕組みが、確実にお店のファンを増やし、

未来食堂ではお客さんの一人が持ち込んだお酒がみんなにふるまわれる…なんて光景も珍しくないそうだ。

 

人の善意がつながっていく感じが好き

 

万引き防止だとか、面倒なトラブルを避けるための接客マニュアルだとか。

そういう対策をしている飲食店は多いけど、どこか性悪説的でちょっと居心地が悪い。

 

そんな中にあって、未来食堂では

本来お金をとってもいいところをあえて無料にすることで、お客さんに喜んでもらう。

また、あつらえノートなど、お客さんがお店側と積極的にコミュニケーションをとれるようなツールも用意している。

その結果、お店のファンが増えて繁盛していくのだ。

 

また、まかないシステムにしても、自分はタダで働いて、しかもそれで得た定食1食を食べられる権利を見ず知らずの人に譲るなんてちょっとフツーじゃ考えられないけれど、

 

実際、お店には「定食食べられる権利をあなたにあげますよ、使ってくださいね。」というメッセージとともにカラフルなただ飯券が貼られている。

 

まるで北風と太陽の寓話のよう。

温かいもてなしをすれば、人は自然と心の上着を脱いでいく…みたいな。

 

未来の食堂であり、アナタと私の未来をつなぐ食堂でもあり

 

多分、近未来の飲食店では、今よりもっと進化したAIなんかが経営判断をしていて、

結果的にこういう仕組みは増えるんじゃないだろうか。

 

つまり、人間の損得感情的にはいっけん損なようでも、

長い目で合理的に考えれば、200円のコーヒーを無料にした方がお店の利益率もお客さんの満足度もアップするよね?というようなことも当たり前の考え方として定着していきそうな気がする。

 

そんでもって、お店もお客さんも、関わる人すべてが満足できて、まさにwin-winの関係ってやつ。

 

もちろん、現状お金に困っていて、なかなか温かい食事にありつけないという方には願ってもないサービスだろうし、今が苦しくても、ここでお腹を満たして未来に向けて希望をつなげるありがたい定食屋さんでもある。

 

もし、これがNPOとか、店主が赤字覚悟で身を削ってやってますって話なら、

なんだか痛々しくて、もし私が客としてお店を訪れたとしたら、申し訳なくて「…ただでご飯が食べたいです」とは言えないかもしれない。

 

でも、そうじゃなくて、お店として合理化した経営というしっかりした土台があった上に、これまで飲食店ではなかなか見られなかったレベルの善意とか優しさが乗っかってるから、本当の意味で心地よく過ごせるんだろな。

まさに、実家の次にくつろげる定食屋って言葉がぴったり。

 

というわけで、興味のある方は一度足を運んでみてはいかがでしょう?

レボログ
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私もお手伝いしにいってみよかな。

 

それでは、また。