世代交代する続編漫画ってファンに対する裏切りだと思わない?

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最近、漫画の続編の中で、主人公の息子が主役を引き継いで再スタート!みたいな作品がふえてきてどうも違和感が拭えない。

 

例えば、BORUTO(ボルト)とかメジャー2あたりがその代表例だ。

 

まあ、幸いもう主人公に自分を重ねて感情移入しまくるような季節は通り過ぎた年代なので、今後この2作品のような世代交代系続編が連発してもそれほどショックを受けることは無いとは思う。

 

ただ、それでもやはり言いたいことはある。

 

とはいえ、漫画やアニメをとりまく世論としましては、

 

NARUTOという無鉄砲だけれど勇気と根性とやさしさに溢れた少年の姿を永遠に心の中に宿しておきたい…というピュアな思いよりも、

 

主人公が新しい術を覚え、強い術を使う魅力的で(中にはちょいセクシーな)キャラクターが次々と登場し…みたいな

なんとく”NARUTOのようなもの”が続けばいいな、という意見の方が大勢なのかもしれない。

 

まあ、それで漫画が売れて、アニメ化もされて関連グッズも…というと商業的には万々歳なんだろうけど…なんか違うんだよな。

 

BORUTOはNARUTOを知らない世代も取り込んでいるというけれど、

NARUTOに親しんだ世代からすると、なんとなく置き去りにされている感がして悲しい。

 

 

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少年漫画でおじさん化する旧主人公なんて見たくない!

 

世代交代漫画を見て生まれるネガティブな感情の正体っていったいなんなんだろう。

 

自分なりにその答えを探ってみると、

大人になったNARUTOなんてみたくない!

 

という心の声が聞こえてきた。

 

レボログ
レボログ

自来也化するカカシもみたくないし、ガイっぽく頬骨が発達したロックリーもみたくない(笑)

 

向う見ずで、無鉄砲で、でも勇気と根性と奇想天外なアイディアで次々と困難な状況を乗り越えていく。

 

でも一方で食生活はメチャクチャでラーメンばっかり食ってるとか。

いつも可愛い帽子被って寝てるとか(笑

そんな彼の姿にひきつけられたのは、

NARUTOの中に混じりっけなしの少年性を見たからだ。

 

・妥協もあきらめることも知らない。

・現実なんていつだって変えていけると本気で信じている。

 

それがもう火影になっちゃったら、いろいろと背負わなきゃならないもんも増えてくるでしょう。

そうなったらそこで話は終えるのがその世界観を愛するファンに対する思いやりってもんでしょ(笑)

それ以降の話をダラダラと続けられるのはもうエピローグとかじゃなくて、蛇足も蛇足。

 

レボログ
レボログ

猿飛先生の若いころを回想編として描くのはいいけど、逆はないわ~ってことね(笑)

 

それでもBORUTO面白いよ?

 

そう、確かに面白いのよ。

 

NARUTOとはまた違った魅力のあるキャラとかがいたりしてね。

でもね、もう構造上絶対に、ナルト以上の輝きを放つ名作にはなりえないって最初から分かり切ってるからファンとしては悲しいわけ。

 

少なくとも、NARUTOを見ながら育ってきたかつての子供たちにとっては、どうしたって2番煎じでしかない。

 

 

レボログ
レボログ

そんなじじいの戯言は知らん。

BORUTOはボルト世代の子供たちのための作品だ by岸本とか?

 

 

 

トトロやスラムダンクが名作である理由

 

もし、宮崎駿さんが、トトロのその後を描いていたら、私は彼を軽蔑していたと思う。

もし、井上雄彦さんがスラムダンクの続編を描いてしまったら、それもまたがっくり気落ちしてしまうだろうと思う。

 

ウソです…軽蔑とかは…さすがに。

ただ言ってみたかっただけ(笑)

 

でも、宮崎さんはかつてあるインタビューで

さつきとめいはいま生きてたらおばあちゃんの年代ですが、今どのように過ごされているのでしょう?
と尋ねられて、
あの作品は、あそこで終わったんです。さつきとめいの少女時代の話だからこそ成立したんであって、その後のことなんてドロドロしてて描けたもんじゃない(笑)
という趣旨のことをおっしゃっていて、さすが!とそれまで以上に信頼とリスペクトが増し増しになった記憶がございまして(笑

 

つまり、

トトロにせよスラムダンクにせよどちらも、間違いなく作者が意図的に最高の時間を作品の中に永遠にとどめようとして見事成功しているからこそ、名作たりえたのだ。

 

さつきとめいという少女たちが、

あの夏のほんの一瞬の間に体験した不思議な出会い。

そして、桜木や流川をはじめ湘北高校のメンバーとそのライバルたちとの全国への切符をかけた時間にすれば数か月の青く眩しい激闘の日々。

 

ヒット作であればあるほど、

人気のある作品であればあるほど、ファンはその続きを期待するものだろう。

 

その声にこたえるのも、もちろん作者としてのファンサービスの一環だろうし。

 

しかし、ファンとして作者に一番考えてほしいことは何かと聞かれれば、やはりその作品の主人公やその主人公たちと過ごしてきた仲間たちにとって一番いい終わり方は何かということに尽きる。

 

私が思うに、NARUTOの輝きが最高潮に達したのは…いつだっけ、もうだいぶ前だったんだよなあ…。

 

人柱力であることで里の者に差別され、孤独な時間を過ごし、

それでも努力して努力して、やがて仲間と呼べる大切な人とのつがなりを築いていく。

そして、同じく孤独な時間を過ごしてきた砂の我愛羅の痛みを理解し、彼の心を救ったあたり。

 

まあ、あとはサスケとの決着とかいろいろあるんだけど、第4次忍界対戦のあたりからもう、不純物が多すぎてちょっとそれどころじゃないやってかんじ(笑)

 

レボログ
レボログ

正直、仙人モードとか九尾のチャクラがとか言いだしたあたりから、もうアレ?って感じだったけど…。

 

とにかく、少なくともNARUTOは火影になっちゃったらもう無鉄砲ではいられないわけで、少年性は急速に失われていくわけで、もう少年漫画の主人公ではないわけで。

 

つまり、そんなNARUTOは見たくないんです。

NARUTOはお利口さんになったらダメなんです。

 

まとめ

 

 

レボログ
レボログ

え?何をまとめるの?

 

ここでちゃぶ台をひっくり返すようなことを言っちゃってもいいなら…。

 

ナルト…実は、カグヤとか登場したあたりから、

 

レボログ
レボログ

は?もう意味わかんね…

って感じで見るのをやめちゃいました。

 

レボログ
レボログ

Vs暁くらいまでは頑張ってみてたんだけど…。

 

あらためて、シレっと世代交代しては続いていく少年漫画に対する不信感の根っこにあるものは何かということに関して言うと、

 

少年のための少年漫画の主人公から少年性を奪うんじゃねえ!

ってことかな。

 

もちろん、主役はBORUTOじゃんってことじゃなくて、

かつての主人公であるNARUTOが老化脇役として登場するのもそれはそれで悲しいので。

 

な〇さわくん
な〇さわくん

少年性だって?

今、ジャンプ見てる世代って40代とかその辺がメインらしいけどね。

ってことは、少年ジャンプはとは名ばかりで、もうあの雑誌は立派な青年誌だったのか…。

それなら納得…ってんなわけあるか!(笑

 

これが、ガルシアマルケスの100年の孤独のように、物語を描く当初から、一族の栄枯盛衰を描くって決めて描いてるなら、世界観も含めてそれがその作品ということだから文句はない。

 

ただ、BORUTOに関していうと、

どう考えてもNARUTOの連載が始まった当初には、想定していなかった物語だと思うし、そうするとどうしてもBORUTOの物語が進むたびにNARUTOのかつての言動が大人ナルトによって

 

レボログ
レボログ

俺もあの頃はガキだったってばよ…

とか言ってどんどん上書きされていくようで嫌(笑)。

 

レボログ
レボログ

あとは、少年が主役なら、いろいろとその後を想像して楽しむ余地もあるけど、大人になった姿はこれです!って描かれちゃうと、もう受け入れるしかなくてシンドイってのもある。

 

 

友人A君
友人A君

でも、同じ世代交代を描いた作品でも、ドラゴンボールには別に違和感感じないんヨネ。やっぱりプロットがしっかりしてるのと、続編という形ではなく1作品の中で全部描き切っているところが違いなのか。

 

 

レボログ
レボログ

確かに。でもさすがにアニメ版は、いろいろとアレな部分もあるけれど。

 

あ、そういえばメジャー2のこと1つも語らなかったな…。

 

まあ、正直な話、ゴロー2世が野球選手としては微妙という設定だけ聞いて

レボログ
レボログ

あ、これは観ないでおこう…

と決意した作品だからもともと語る資格もないんだけど(笑

 

追記1) 2世作品は結局誰も得してない

 

この記事を書いてから、少し時間が経って思ったことなど。

 

例えば長嶋茂雄が主人公のSHIGEOという漫画があったとして、

その続編としてKAZUSHIGEという漫画があったとして。

 

レボログ
レボログ

別に他意はありません。

 

そうなると、結局KAZUSHIGEの描き方って基本的に2パターンしかないわけよ。

つまり、親父を超えるか、親父には敵(かな)わない現実を前にどうするか。この2択。

 

 

レボログ
レボログ

なんかスゲー自由度低くない?

 

KAZUSHIGEとしては、常に親父の存在は目の上のたんこぶのように付きまとうし、

SHIGEOにしても、現役時代のような輝きがあるかというとちょっと微妙で。

ましてや説教くさいおじさんとして続編であるKAZUSHIGEの方に登場しようもんなら、1作目のSHIGEOファンからすると残念でしかない。

架空漫画の話でよくそこまで語れるな(笑)

 

そう考えると、どれだけいい親子関係を描いても、どう転んでも互いに足を引っ張り合うことにしかならない気がする。

 

現実に存在するスターのご子息(2世)たちが偉大な父を超えられるかどうかは、神のみぞ知るところであって、それは誰かがコントロールできることではない。

だから、2世に期待する人がいるのもわかるし、結果がともなわなければ、期待外れと哂う人もいるだろうし。

 

ところが、

漫画作品となると、父親との力関係がどうなるかっていう部分は、作者が全部コントロールしちゃってるんだよなあ…。

って考えると、2世作品自体はもちろん、なんだか初代作品まで、作者のさじ加減1つで出来上がった絵空事っぽさがグンと増してしまって、何とも言えない切ない気持ちになる。

 

レボログ
レボログ

私が少年漫画で見たいのって、ときおり作者のコントロールさえおよばないところで自由奔放に暴れ回っちゃうような凶暴すぎるくらいの魅力にあふれたキャラクターなんだろな、きっと。

 

それなのに続編で、親子同士の絆とか愛情とか、はたまた偉大なオヤジの存在を前に悩む少年の横顔とか、

 

そういう作者のコントロールが行き届いた内輪の話をメインに持ってこられると、どうも、こじんまりとしてスケール感に欠ける気がしてしまう。

 

 

 

友人A君
友人A君

NARUTOは孤児であり人柱力として疎まれた最悪の幼少期から、やがて仲間の信頼を勝ち取り、最後は火影にまで成り上がるという筋がしっかり通っていたからネ。てか、あの世界観で出来ることはもう1作目でやり尽くしちゃったデショ。

 

レボログ
レボログ

ま、2世はつらいってことだな(笑)

 

とりあえず、BORUTOはNARUTOの上位互換でした!っていう展開が確定したら、BORUTOは実はナルトンボールZだった(笑)ということして無理やり納得するしかなさそうだ。

 

というわけで、今回はこのへんで。

 

レボログ
レボログ

最後までご覧いただきありがとうございました!

それでは、また。