つい先日、正月に帰省した際、
ばあちゃんが、キャベツともやしの炒め煮なる料理を振舞ってくれた。
画像はイメージです
見た目は普通の煮物で、疲れた胃には優しくて、非常によろしかったのだけれど…。
これって炒めてから…煮たの?
てか、炒める必要なくね?
むしろ、煮るだけでよくね?
という疑問は、ばあちゃんの笑顔の前には口にする暇(いとま)もなく、
いつもより2割増しで、
「うまいわ~、これぞ家庭の味だわ~」を連呼しながら、箸を進めたわけなんですが(さすがにちょっとわざとらしかったかな笑
とはいえ、ばあちゃんは喜んで食べる私の様子を見て喜んでくれた様子だったので、まあ良しとしておこう。
さてさて。
そんなこんなで今回のテーマの話ですよ。
先ほど、冒頭で登場した今回のキーワード…もう、勘のいい皆さまならお気づきかと思いますが…そう、
ズバリ”炒め煮”ですよ
日ごろから、多少なりとも日本語というものを扱っていると、どうも、細かいニュアンスの違いには敏感になってしまうものでして…今回も、このキラーフレーズというか、初めて聞いたかもしれないフレーズに触発されて、疑問がひとつ沸いてきたというわけ。
焼くと炒めるってどう違うんだ??
(うわ~、こういうの質問しまくる子供って、きっと大人から煙たがられるんだろうな~)
とか思いながらも、小並感満載の疑問をこうして、恥ずかしげもなくブログに書いてしまっている私も大概だとは思いますが((;´∀`)
まあ、自分で自分の疑問に答えるストロング(?)スタイルを貫いている限りは、どうぞ生温かく見守って頂けると助かります(笑
ただね、意外と明確に答えられる人って少ないんじゃないでしょうか?
もし、今すぐ答えが頭に浮かんだあなたは・・・天才です!(最近のお気に入りネタ
で、試しに、炒め煮マエストロのばあちゃんにも聞いてみたんですよ。
「炒めると焼くってどう違うの?」っつって。
そしたら、返ってきた答えがなんともなんとも。
だってね、
「焼くときは、油使わない! 炒めるときは油を使う!ザッツイット!!」
ですよ?
じゃあ、焼き肉は油ひかんのかい…とは、さすがに言えませんでした。
だから、こうしてスゴスゴと帰ってきては、ひとりブログを書いているわけでして。
とはいえ、いつまでも与太話を続けていても、読んでくださっている方に退屈な思いをさせてしまうだけですので、いよいよこの辺りから調べ物を開始してみようかと思います。
まずは、シンプルに辞書を引いてみる
日本語の意味と言えば、やはり国語辞典で調べるのが手っ取り早いはず。
goo国語辞典調べによると
炒める・・・野菜や肉などを、少量の油でいりつけて料理する。
用例)「野菜をバターで―・める」
とあります。
ん?”いりつけて”って日本語ですか??
こういう、調べた先にまた知らない言葉があってたらいまわしにされる感じ大っ嫌いなんですけど(笑
とはいえ、ここはサボらずに。
いり‐つ・ける【煎り付ける/×炒り付ける】
[動カ下一][文]いりつ・く[カ下二]水気のなくなるまで煮つめる。また、音声や情景などを耳や目にこびりつかせることにたとえる。「卵を―・ける」
つまり、辞書的な意味合いとして、炒めるとは、まとめると、
野菜や肉などを少量の油で水気がなくなるまで煮詰める…ってことになるのか・・・って
煮てるやん・・・炒めてたはずなのに、いつの間にか煮詰めてるやん・・・。
念のため、”焼く”の方も辞書を引いてみると、
や・く【焼く】
1 火をつけて燃やす。また、燃やしてなくす。焼失する。「枯れ草を―・く」「失火で家を―・く」
2 火に当てて熱を通し、食べられるようにする。「魚を―・く」
3 火で熱して製品などをつくる。「瓦を―・く」「炭を―・く」「クッキーを―・く」
4 日光などに当てて変色させる。「肌を小麦色に―・く」
5 写真の原板から陽画をつくる。「サービス判で―・く」
まあ、料理に関していえば、意味としては、2番の
火に当てて、熱を通し、食べられるようにする。
ですよね。
ただ、これだと、炒めると焼くの違いが判らない…。
だって、炒めるのも、そもそも食材に、火を通して食べられるようにするって点は同じなのですから・・・ん?食材?
もしかして、炒めると、焼くってとり扱う食材によって区別される言葉ってことはありませんかね?
そもそも、当初の私の予想としては、
炒めるってのは、もともと中国から伝わってきた調理法で、焼くってのは、日本に古来からあった調理法で、それぞれがかなりバッティングしながら共存してたんじゃないかと思っていたのですよ。
イメージ的にはこんな感じで(下手な図でスイマセン・・)。
たとえば、チャーハンは炒飯と書きますが、これを焼き飯と呼ぶ人もいるわけで、どちらが正しいとも言い難い。
辞書の説明が私に優しくなかったので、次にググってみると、こんな記事が見つかりました。
こちらのサイトの説明から必要と思われる部分を抜粋すると、
”焼く”に関して
・”焼く”は人類が昔っから使っていた調理法
・火を通す調理法をひろく「焼く」と表現する
・フライパンや鉄板を使う料理では”焼く”と表現されることが多い
”炒める”に関して
・炒めるとは、加熱したフライパンや鍋などで素早く食材に熱を通す調理法のこと
”焼く”と”炒める”の違いについて
・”焼く”という言葉が用いられる範囲が広いため、”炒める”と区別がつきにくい料理も多いが、基本的に、食材の中までじっくり火を通す料理の場合は、”焼く”と表現され、食材をかき混ぜながら調理する場合には、”炒める”が用いられる。
ちなみに、この定義だと、焼きそばは”炒めそば”になるような気もしますが、
記事によると、かき混ぜるのは食材に火を通すためではなく、調味料を絡ませるためで、加熱自体は、鉄板によって麺にじっくり火を通しているから”焼き”と表現される…という何とも苦しい説明も…(笑
ちなみに”炙る”は?
焼くと炒めるの違いを調べている中で、連想ゲーム的に炙(あぶ)るという言葉の使い方も気になったので、ついでにちょっとだけ寄り道。
寄り道なので、辞書的な説明はすっ飛ばして(気になる方はぜひご自身で調べてみて下さい)、先ほどの記事の説明によると、
炙るとは、
食材をゆすりながら、水気がなくなるまで焦げ付かないように煮詰めること
だそう。
いやいや、”焦げ付かないように”は、火を使う料理全般に当てはまる注意事項でしょうよ(笑
おまけに、煮詰めるってのも、炒めると意味的に被るんだよなあ…どうも違いが分らん((-_-;)
とまあ、そろそろタイムリミット(私が勝手に決めただけだけど💦)が迫ってきたので、ここまで調べた限りで、ちょっと強引に結論を出すならば、
焼く、炒める、炙るの違いはなんとも曖昧で、調理法として明確に区別できるものでもなく、どちらかといえば、料理名として定着している趣が強め(たとえば、焼きそばとか)である。
焼肉でも、炙りカルビとか、
定義なんて知らん!そんなことより焼きカルビより炙りカルビの方が美味しそうだろ?売れそうだろ?
的なプラグマティックな理由から考案されたネーミングという気がするし…。
というわけで、
もし、ここにきて、あなたが焼くと炒めるの違いを分かりやすく説明できるのなら…やっぱり天才です(笑
あ、調理する食材によって、呼び方が変わるかもって仮説は、調べず終いになっちまった…。
これは、また、次に機会にということで、悪しからず(;´∀`)
といったところで、今回はこの辺で。
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは、また。