【ラッキー】こんな90歳ライフなら一度体験してみたいかも(感想)

映画レビュー

深夜にやたらめったらな高評価につられて視聴。

 

どうも深夜のテンションってやつは私を死だとか孤独だとかの方に引っ張ってってしまうようです。

あ、終活って言葉は僕も大っ嫌いですよ!

 

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ただ、若い頃(主に青春時代)に戻りたい…と思うことはあっても、爺(じじい)になってみてもいいかもなと一瞬でも思わされたのはこの映画が初めてでした。

 

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90歳の日常ライフ…意外と楽しそう(※)じゃねえか!

 

※ただし健康で体が動く場合に限ります。

 

90歳ともなると、突然ぶっ倒れて慌てて医者に行っても

「加齢のせいだね。」

で済まされて、クスリ一つもらえない。

 

どうすりゃいいんだ!このやぶ医者!

と詰め寄っても、

「知るか!永遠に生きられる人間なんかいねえんだから、タバコでも吸っとけ!」

とカウンターをもらう始末。

 

こういう

超高齢につき、いろんなことが日々どんどん解禁されていく日常って、ちょっと味わってみたい気もします。

 

確か『75歳を越えたら、どんな体に悪いことするより加齢のリスクの方が高くなる』と健康番組でいってた気がしますが…

レボログ
レボログ

だからタバコも吸いたきゃ吸え!と笑

 

でもって、ラッキーおじいさんの日常をのぞくと、

 

孤独に引きこもってコミュニケーション不足…なんてことは全然なくって

毎日ダイナーで馴染みの店員と会話を楽しむし、夜はバーに行くし、行きつけのショップ店員のホームパーティーに呼ばれて歌を披露したりと…ずいぶんとアクティブで楽しそうじゃないか!

 

倒れれば親身になって駆け付けてくれる女性もいたりして、

ロマンス一歩手前(いや10歩ぐらい手前というか介護?)だけど、

ちょっと胸が華やぐような瞬間もあったりして、悪くないですね、超後期高齢者ライフ。

 

ただ、なんでしょ、外国の方のあの陽気さというかサービス精神は。

突然ひとりが歌いだせば、何も言わずにバンドメンバーがすかさず演奏で華を添えてくれる。そして最後はみんなでその歌を大合唱…。

同じシチュエーションでも、日本なら

(なんか急にヤベー奴が歌いだしたぞ…あのじいさん、ボケてんのか?誰か辞めさせろ。)

 

みたいな空気になりそうなのに、そんな雰囲気は微塵もなくて、みんな微笑みながら応援&見守るムード。

あの瞬間、私がラッキーなら死んでもいいと思いましたね。素敵なシーンでした。

噛み締めると深い味わいがあふれ出てくる映画

 

なんとなくぼんやりとみていたせいか、話の本質的な部分というかテーマ性を理解するとかそういう頭が全く働かなかったんですよね、これを見ている最中は。

 

ただ、ラッキーがダイナーで出会った元海兵隊の方から戦時下の沖縄での見た少女の美しい笑顔の話を聞かされるシーン。

 

「叙勲があるとしたら、あの少女が受け取るべきだ。」

以前、沖縄に旅行に行ったとき、スーサイド・クリフと呼ばれた崖を訪れたことを思い出しました。

 

あとは100歳を超えるカメの家出問題ですよね。

それにまつわる飼い主の成長の物語。

それが暗に死を受け入れる5段階を連想させるようなプロセスで…

1.否認と孤立:頭では理解しようとするが、感情的にその事実を否認している段階。
2.怒り:「どうして自分がこんなことになるのか」というような怒りにとらわれる段階。
3.取り引き:神や仏にすがり、死期を遅らせてほしいと願う段階。
4.抑うつ:回避ができないことを知る段階。
5.受容

この映画の大きなテーマの1つに死をどのように受け入れていくのかというのがあると思うのですが、

 

結局、この映画に私が求めていたものは、

「あ、こんな出来事や会話の直後なら死んでもいいかもな。」

と思えるシーンのパッチワークだったのかも

とふとそんな考えが浮かんできました。

 

でもって、死の間際に走馬灯として思いうかべるのは、めちゃくちゃ些細だけど忘れなれない思い出だったりするんだろうなーと想像したりもしました。

 

そう考えると、デカい夢を追うのもいいけど、同じくらい何気ない日常を噛み締めることも大事なことなんですよね、そう気づかせてもらえただけでも観た甲斐があったってもんです。

 

 

 

 

この映画きっかけで、ハリー・ディー・スタントン氏を知る

 

この映画の主人公ラッキーを務めたのは、ハリー・ディー・スタントさんという超ベテラン俳優。

これまで100本以上の作品に名わき役として出演してきたそうです。

 

そして、このラッキーが彼の遺作だそう。

元海軍で調理師をしていた経歴といい、

ご本人とラッキーとがオーバーラップして演技なのか素なのかわからないほどの自然さはもはやラッキー本人…ハリーさんの集大成として人生をかけて臨む…という意気込みだったのだろうと、これまた勝手に想像しつつ

これをきっかけにハリーさんの作品をさかのぼってみてみたい。

そう思えるような素敵な俳優さんでした。

 

孤独と一人は同じじゃない

 

この言葉が刺さる夜に見るとだいぶ沁みます。

 

 

それでは、また。