
相場の値動きと※オシレーターってまるでカップルみたいだよね。
私のトレード仲間でもあるA君は時々、
そんな風に独特な感性で相場観を語ることがありまして。

え?カップル?それってどゆこと?

僕さ、※RSIが好きでずっと表示させてるんだけど、暇なときにチャートを観察してるとさ、まるでカップルみたいなの。

だから、どゆこと?
頼むから勿体ぶってないで、分かりやすくレクチャープリーズ。
A君の相場の値動きカップル説の説明はこんな感じ
A君によると、
普段、RSIなどのオシレーター系指標の値動きは相場の値動きと同調していることが多いという。

みてみて。普段は価格が上がればRSIも上がってるし、逆に価格が下がれば、下がってるでしょ?

なるほど、確かに言われてみれば。
しかし、時々この両者がお互いにいつもと違う値動きを示すことがあるそうなのだ。
それがまるでカップルみたいだと。

いつもは仲がいいのに、たまにどちらかの気持ちが離れていくことってあるでしょ?
そんな風にたまに価格とRSIが険悪な関係になってるように見える相場状況があるって気づいたんだ。
この動きすでにダイバージェンスって名前があった
先人は偉大だ。
どちらかが離れればもう片方が近づき、近づけばまた離れていく。
A君が自らの観察から発見したこのカップルのような動きには、すでにガッツリ名前がつけられていたのである。
その名もダイバージェンス。

なんか、サンダーバードみたいでちょっとカッコイイ。

合ってるの、”ダ”と”バー”だけだぞ。
ダイバージェンスは、相違や逸脱、発散などを意味する英語の「divergence」に由来し、テクニカル分析においては、相場(ローソク足)の動きとテクニカル指標(RSI、RCI、ストキャスティクスなど)の動きが逆行する(逆に動く)現象をいいます。
ダイバージェンスはトレンド転換のサイン
さて。
ダイバージェンスを一言で言うなら「逆行現象」。
つまり、いつもなら同じ方向に向かう仲良しカップ…じゃなくて価格とオシレーターのコンビが珍しく反対方向に動いている状態のことをさす。

私もトレンド転換大好きだし、今度過去チャートでダイバージェンスだけ拾って検証してみよっかな。

うん、それいいと思う。
ただ、たまに別れる寸前の超険悪なカップルみたいに離れてもそのまんま戻ってこないこともあるから注意してね。
そう。”相場に絶対はない”。
ただ、ちょっとでも優位性があればそこからチャンスを見出せるのがFXというフィールド…。

ってことでいいことを聞いたぜ。

(割と常識だけど…言うと怒りそうだから黙っとくか…。)
ダイバージェンスの確認方法って?
振り返ってみると、
カップルの別れ際には必ず予兆があるものだ。
会話がなくなったとか、LINEの既読スルーが率があがったとか。
3回連続でデートの予定日と彼女の歯医者の予約日が同じ日だった~とか(笑
もし、よりを戻したいと思う男性なら、
これらを敏感に感じ取って何とかしようと策を練ることだろう。
これは、相場でも同じこと。
つまり、あらかじめダイバージェンスを発見することができれば、それをその後トレンド転換のシグナルとして利用することができるというわけだ。
上昇トレンドでは上値で、下降トレンドでは下値で比較するのが基本
具体的にみていこう。
たとえば、しばらく上昇トレンドが続いていたとする。
このとき、いつもなら価格と一緒に上がっていくはずのオシレーター(ここではRSI)が先に下降を始めてしまった。これが逆行現象である。
上昇トレンドでのダイバージェンスの例
このチャートではダイバージェンスが出現後、価格は一気に下落へと転換していった。

彼女の方が先に冷めてしまった…的な?
オシレーターが彼女なら、価格は”より”を戻したい彼氏というところか。
ダイバージェンスが起こると、オシレーター(彼女)の動きにつられるように価格(彼氏)も同じ方向に動く現象がよく見られる(この場合は下がる)。
この性質を利用して、オシレーターの動きからいち早く価格の動き(トレンド転換)を予測するのがFXにおけるダイバージェンスの基本的な使い方というわけだ。
ちなみに下降トレンドの場合、
上昇トレンドの時とは反対にダイバージェンスの有無は下値で判定するのはすでにお伝えした通り。
下降トレンドでのダイバージェンスの例

上昇トレンドでは、上値で比較。
下降トレンドでは、下値で比較…と。
隠れダイバージェンスにご用心

FXのテクニカルって大体わかりやすいのと分かりにくいの2パターンあるよね。
と思ってたら、
やっぱダイバージェンスもその例にしっかり当てはまりまして…という話を少々。
ダイバージェンスには、標準タイプのほかに
ヒドゥン(隠された)ダイバージェンスと呼ばれるものがあるらしいのだ。

隠すな隠すな。
隠れダイバージェンスはトレンド継続のサイン
無印のダイバージェンスがトレンド転換のサインというのはお分かりいただけただろうか。
一方、隠れダイバージェンスはどうかというと、こちらは逆に
トレンド継続のサインだという。

ダイバージェンスはトレント転換のサインで、隠れダイバージェンスはトレンド継続のサイン…ちょっと頭が混乱してきた(汗

何度も繰り返しチャートで出会ううちに、すぐに判断できるようになるよ。

…
隠れダイバージェンスの判定方法
無印のダイバージェンスでは、
上昇トレンドであれば上値を比較して判定していた。
しかし、隠れダイバージェンスでは、上昇トレンド中に下値を比較することでダイバージェンスを発見することになる。
隠れダイバージェンスの例(上昇トレンド)

上昇トレンドだから上値だけに注目…してると
うっかり見逃しちゃうから隠れダイバージェンスってわけか。
というわけで、
隠れダイバージェンスが機能する理由を考える前に、
まずは、隠れダイバージェンスはトレンド継続のサイン
とだけおさえておこう。

車の仕組みを知らなくても教習所に通えば運転できるようになるのと同じで、とりあえずテクニカルがどう機能するかを理解していれば、それなりに相場の動きを予測することはできるしね。
隠れダイバージェンスが”効く”わけ
とはいうものの、念のためになぜ隠れダイバージェンスがトレンド継続のサインとして有効なのか、考えてみましょう。

ま、ただ私が興味があるからって理由がデカいけど(笑

理屈を知らないと納得しないのが君の良いところでもあり、融通が利かないところでもあるな。
そもそも、オシレーター系指標は、
売られ過ぎや買われ過ぎなど、相場の過熱度を判断するための指標ですよね?

シンプルに、オシレーターの数値が上がってきたら買われすぎていて、下がっていたら逆に売りが優位になってるってこと。

オシレーター系指標って強いトレンド相場では使えないことも多いけど…。
一方でレンジ相場では、転換点を判断する指標として有効と言われているよね。
その目線で、隠れダイバージェンスを見てみると、
価格は上昇を続けているのに、RSIは下値が切り下がっている状態になっている。
つまり、
ただの調整かと思いきやRSIが下値を更新するほど売られてきている。
ということがわかるわけだ。
つまり、普通の押し目が、隠れダイバージェンスが加わることで、より信頼度の高いエントリーポイントに早変わり!というわけである。

お、ただの押し目かと思いきや、RSIを見ると思いのほか売られててメッチャ美味しいポイントやん。

売られて安くなったところで買う!がトレードの基本だからね。

てか、知らないふりして実はA君、最初からダイバージェンスのこと知ってたでしょ…?

あ…バレてた?
というわけで今回はこのへんで。

最後までご覧いただきありがとうございました!
それでは、また。
参考サイト
・ダイバージェンスとヒドゥンダイバージェンスとは?基本と実践!