今回は、最近読み始めた本の中から面白かったエピソードをご紹介。
ビジネス書はインテリア雑貨だった
話の展開としてどうかとは思うけれど、
時間のない人のためにいきなり話のオチから説明すると、
『それまでメルカリで半年間売れなかった本のジャンルを書籍からインテリア雑貨に変えたら秒で売れたというとある大学生のエピソードが書いてあってウケたw』というプロ奢さんの文章を読んでウケたということです。
でもって、ウケたのと同時に、ちょっとした学びもあったのかなーと。
視点を変えると物は売れる
まあ、普通、ビジネス書や自己啓発本を売ろうと思ったら
その本を読んで得られる知識とか、
自分がその本を読んで、その後のビジネスに生かせたおかげでいくら稼げましたとか、
そういう実利みたいな話や本のメリットを羅列しそうだと思うのです。

そういうのよく見ますし。
剣心は本を枕にしてたっけ…
そういえば確か、
るろうに剣心追憶編の中で、
主人公の剣心(当時は人斬り抜刀斎)が巴さんに部屋に積んである本を指さされながら
「その本は読まれるのですか?」
と尋ねられて、
「いや、寝るときに便利だから積んでる」
という話をしていたのを思い出しました。
もちろん、あの作品の時代設定は江戸末期から明治初期ですから、それとくらべて現代は快眠枕が大量に出回っていますし、まあ…本を枕代わりに使う人はごくごく少数派でしょう。

私も当時、剣心に憧れて分厚い図鑑を枕代わりにして寝てみたら、3時間後見事に首が回らなくなりました。
とはいえ。先ほどの大学生が賢いなと思うのは、
本→読むもの
ではなく
本→飾っとくもの
と発想をガラッと転換させたところ。
たしかに、ちょっと難しめの本とか本棚に置いてあるだけでちょっとインテリっぽく見えて一瞬女の子にモテそうな気もします。
ただ、ジャンルをインテリア雑貨に変えて売るとして、売り文句はどうしよう…
これを飾っとけば女の子からの好感度アップ間違いなし!とか?

これはマーケティングスキルを上げるいい課題ですな。
ビジネスの世界ではこれをリフレーミングと呼ぶ
マーケティング業界では、このようにモノを売る時に商品の価値を再定義したり、常識をいったん脇に置いて全く別の発想に切り変えてみる手法をリフレーミングと呼ぶそうです。
たとえば、有名な話だと
外国で靴を売るビジネスマンの話というのがあって。
まず、条件としてその国では、ほぼ誰も靴をはいていなかったとします。
それを観たビジネスマンAは本社に
「この国ではだれも靴を履いてません。つまりこの国では靴の需要がないので売るのは厳しいと思います。」
と報告。
その一方で、まったく同じ状況を見たビジネスマンBは本社に対し、
「この国では、また誰も靴を履いていません。つまりこれからニーズを喚起できれば、爆発的に靴が売れる可能性があります。」
と報告。
ビジネスマンAとビジネスマンBが見ていた状況は全く同じ…にもかかわらず、一方にはそれがチャンスのない不毛な砂漠のように見え、しかし、もう一人には開拓可能性の高いフロンティアに見えた。

こういう話、個人的に好きでして。
まさに、ビジネス書をインテリア雑貨にしらた売れるやん!的な発想の転換に通じるものを感じます。
リフレーミングのトレーニングはポジティブ変換から
じゃあ、どうやってリフレーミング的柔軟な発想法を身に着ければいいのでしょうか?

なんだかだんだん自己啓発っぽくなってきてもうしわけ
ボクが思うに、ネガティブそうな状況があったら、それをポジティブな言葉で表現し直す訓練をするのがいいのかなと。
たとえば、コップに水が半分入ってたとして、
Aさんは
「もうコップに水は半分しか残っていない」
というのに対し、
Bさんは、
「まだコップには半分(も)水が残っている」
という、みたいなやつ。
リフレーミングってつまるところ、ポジティブ変換だと思うのですよ。
ネガティブな状況をポジティブに捉え直す。
いかに状況を前向きにとらえて打開策を見出していくか、
ただし、何の策もないまま神風云々言ってるとひどいことになるので、そこは過去の歴史から学びつつ、具体的な行動指針やアイディアもセットで考えていく必要はあるなと思いました。
というわけで、今回はこのへんで。
それでは、また。