アマゾンの在宅カスタマーサービス求人はブラックバイトか?

ブログ

先日、アマゾンに勤務している知り合いから、

「うちの会社で今、在宅のカスタマーズサービス人員を大量募集してるんだよね。」

という話を聞いた。

 

アマゾンと言えば、CEOのジェフ・ベゾス氏はこの間の世界長者番付でビル・ゲイツを抜いて世界一位になったわけで。

参照:ジェフ・ベゾスが初の首位に フォーブス世界長者番付2018

 

まあ、そんなことはどうでもいいのだけれど、

「タカハシ君も、空いた時間にちょっとやってみない?うちはダブルワーク歓迎だからさ。」

とのことである。

 

 

 

スポンサーリンク

気になる仕事内容は?

 

「その在宅ワークっていったいどんなお仕事なの?」

ちょっと気になったので、実際にアマゾンの特設サイトをのぞいてみた。

 

アマゾン:カスタマーサービス(お客様対応スタッフ)採用ページ

 

 

お客様対応スタッフ…ということは、要するにシゴトの内容はクレーム対応ということだろうか。

 

クレーム対応というと、

どうしてもドラマ版『ツレがうつになりまして』を思い出してしまう。

 

ドラマの中で、

原作者の旦那さん(ツレ)は、確かクレーム対応のストレスが原因でウツになってしまった。

勤めていたのが外資系企業というもアマゾンと似ているし、

ただ、ツレさんの場合は、身分が保証されたエリートサラリーマン(正社員)ではあったけれど。

 

実際に在宅で働いている方の一日のスケジュールは?

 

募集サイトでは、実際に在宅勤務をしている長根さんという方の一日のスケジュールが紹介されていた。

 

それによると、勤務開始は朝の7:30とかなり早め

シフトにもよるが、朝が苦手な人にはなかなか厳しいスタートである。

 

そして、午前中の勤務を終えると、

12:00-13:00のあいだ1時間の昼休憩を挟んでさらに午後の勤務が待っている。

 

お仕事が終了となるのは夕方の16:30

ちなみに、勤務の終盤では通常の業務と並行して、上司との面談やウェブミーティングなどが加わるようだ。

 

対人スキル高めの方にはおススメだけど…

長根さんは、前職でホテルマンを経験されていた方だという。

 

お客様をもてなすホスピタリティということに関しては、もともとプロフェッショナルなスキルを身に着けていたといっていい。

だからこそ、電話でのクレーム処理などもスムーズに対応できたということはあるだろう。

 

つまり、

「在宅だし、面倒な対人関係とかないし、楽勝だべ?」と、

在宅≒内職的なイメージで取り組むと、痛い目を見る可能性もあるということだ。

 

実際に、アマゾンの募集要項にも次のように書かれている。

 

「在宅ワーク=内職ではありません。
オフィスで働くより自己管理能力や、自己解決能力、柔軟さが求められる場面もあります。」

 

私自身、クレーム処理のお仕事は経験したことが無いので具体的なことはいえない。

ただ、お客様対応業務というのは、数多くある職種の中でも特にストレスが溜まりやすいと聞く。

 

だからこそ、

余程しっかりとしたスキル(お客様をなだめすかしつつ、自分のメンタルはガッツリ防御を固める)を持ち合わせていないと、心を病んでしまう可能性が高いと思う。

 

実際、私の知り合いにもコールセンター勤務で3年以内にやめてしまったという方が何人かいる。その中の一人は、今もうつの症状で苦しんでいる。

 

ただ、これはあくまで一般的な話。

・中根さんのように、前職の経験からクレーム処理のスキルやコツを身に着けたという自信のある方。

・基本たくさんの人に囲まれて働くのが大好きなんだけど、事情があって今は在宅でしか働けないという方。

 

こんな方々にとっては、

満員電車などの通勤のストレスは限りなくゼロ。そして、テレビ電話で同僚たちとのつながりも感じられて寂しくないという職場環境は、なかなか魅力的といえるかもしれない。

 

 

募集要項

まず、応募要項で目にとまった点がひとつある。

それは世界的大企業であり各国から優秀な人材が集まるアマゾンにしては珍しく学歴(多分職歴も)不問の文字だ。

 

つまり、求められるのは、これまでの経験よりも人間性ということなのだろうか。

 

では具体的に、アマゾンがどんな人物を求めているかというと…

誠実さとホスピタリティ、学ぶ意欲があるのはビジネスマンとして当然として、その他にこんな資質を持った方々なら歓迎されるようだ。

お客様の「困った」に寄り添える方、一緒に問題解決ができる方
人と話すことが好きな方、物事を伝えることが好きな方
明るく人に接することができる方
積極的に問題解決に取り組める方、改善が好きな方
好奇心が強く、変化や新しいことにチャレンジすることが好きな方
外資系企業で働いてみたい方
風通しの良い社風で働いてみたい方
本、雑貨、家電、ゲームなどが好きな方
英語を使いたい方(英語ができなくても業務に支障はございません)
自己管理しながらしっかり働ける方
勤務地は自宅でもオフィス勤務と同様のスキルが求められます。

 

経験上、求人欄に

「明るく〇〇!な職場です!」

「アットホームな職場です」

 

などの文字が踊っていたら、労働時間の割に時給が安かったり、パワハラが日常化していたりといったブラック企業である可能性が高い傾向にあるように思う。

 

というのは、私と数人の友人の間で共有している常識という名の偏見なんだけど(笑

 

 

では、この仕事はどうかというと、

在宅とはいえ、毎朝、テレビ電話での朝礼・ミーティングが義務づけられているらしい。

これは、オフィス勤務ならフツーなことなんだろうけど、誰もいない部屋でひとりパソコンに向かってお辞儀している自分の姿を想像すると、ちょっと絵がシュール過ぎて泣ける。。

 

 

具体的な業務内容

 

募集要項に書かれた業務内容をみると、具体的な仕事内容として、次のように記載されている。

アマゾンでお買い物をされるお客様からのご質問・ご要望に電話、Eメール、オンラインチャットで回答いただくお仕事です。

例えば…
「返品したい」「注文した商品がまだ届かない」「住所を間違えた」など様々なお客様のお困りごとを解決します。

これを見ると、やはり業務の大部分はクレーマー対応であることが容易に想像できる。
そして、私が気になったのが、過去にとある転職サイトの求人欄に記載されていた次のような不思議な表現。ぜひ、どこが日本語として間違っているのか、注意しながら目を通してみていただきたい。

 

《徹底的に、お客様に思いやりを持った対応ができます。》
マニュアルにとらわれず、各自で考えて柔軟にお客様を大切にした対応を行なうことが可能です。また、必要だと感じた場合は、電話の後にお客様宛にメールを送って対応方法や説明を補足することもOKです。お客様のためになるなら、伝え方はあなたにお任せします

 

これまた個人的な意見だが、

求人欄の日本語に違和感を感じたら大体ヤバい職場だと思って間違いない。

 

なぜなら、

求人欄とは、限られた文字数で人々の興味をひきつつ、必要十分な情報を提供し、

なおかつ優秀な人材に対しては、他者との差別化を図るようなビジョンや志すらも感じさせなければならないものであり、

つまり、その企業の姿勢がすべて現れているものだといえるからだ。

 

そういえば、以前、アマゾンにアフィリエイト関連の問い合わせをした際にも、若干の上から目線に「ん?」となったのだけれど、

今回の日本語も、まるで海外のスタッフがつくった文章をそのままグーグル翻訳したみたいな手抜き感が否めない。

 

【関連記事】

・【塩対応すぎ!】アマゾンアソシエイトカスタマーサービスの対応がしょっぱ過ぎた件

 

参照:★在宅勤務★お客様対応スタッフ 柔軟な働き方が可能♪アマゾン直接雇用!

 

勤務時間・シフト

勤務時間は、日勤・夜勤・朝勤から選べるようだ。

ベースは、それぞれ一日8時間労働×週5勤務の週40時間勤務制。

 

ただ、説明欄にはご丁寧に「会社指定のシフトにすべて対応していただきます。」とある。

つまり、もともと日中勤務を希望しても、会社に命じられれば夜勤を断ることはできないということのようだ。

一応の配慮として原則1か月はシフト固定とされているようだが、それでもコロコロとシフトを変えられては、体調面にも影響が無いとは言えないだろう。

 

また、研修期間1か月の間は、全日程に必ず参加とある。

 

ということは、1か月の間に何度もシフトチェンジしながら業務をこなしていくという事になるのだろうか…。なかなか大変そうだ。

 

ただ、この期間を難なく乗り切れたなら、

ある程度この仕事に向いているといえるだろう。

 

以上のことから、

この求人への応募を考えている方は、あらかじめご自身の体調面などをよく考慮して決断した方がよさそうだ。

また、忙しい時期ともなれば、当然、かなりの残業が待っていると覚悟した方がいいだろう。

 

働き方改革による長時間労働のしわ寄せが来ないとも限らないし。

ましてや、いつでも解雇できる契約社員だし。

 

 

 

時給について

 

時給は1,100円これを安いと見るか高いと見るか。

以前求人サイトで確認したときには、確か1000円だったので、その時より100円プラスされている。まあ、それでも大体都内のコンビニバイトの平均値くらいか。

これを月額換算すると、月20日勤務して176,000円~ということになる。
また22時~翌5時までは時給25%アップ⇒1375円

これに残業代が別途でつく。ただ、残業代に関して具体的な金額の記載がなかったので、

応募する際は予め細かな金額や条件まで確認しておいたほうがよいだろう。

 

 

福利厚生は決して悪くない

さて、業務内容・勤務時間などと並んで気にになるのが福利厚生についてだ。

 

これに関しては、ザッとこんな感じ。

正社員登用制度(最短6ヶ月で正社員登用の可能性あり)
*登用選考スケジュールにより登用時期は変化します。
正社員登用後 昇給、インセンティブ制度あり
各種社会保険完備(アマゾンジャパン健康保険組合、厚生年金、雇用保険、労災保険)
超過勤務手当
慶弔金支給
業務に必要なパソコン等の機材セットは会社から貸与
社員割引制度(アマゾンでのお買い物が10%割引)
会員制福利厚生制度(ポイント付与20,000円相当/年間)
定期健康診断
産前産後休暇
髪型、服装自由

 

これを見た限り、

正社員登用制度あり、厚生年金・各種保険あり、残業代あり服装髪型自由。

また、ここには書かれていないけど、勤務6か月以降は年10日の有給休暇もありなど、パート従業員としては、なかなか悪くない待遇だと思う。

 

ちなみに、ヘッドセットなど、業務で必要なものはすべてアマゾン側から支給されるようだ。

また、アマゾン会員としては、契約するとお買い物10パーオフ&ポイントが年間20000円分もらえるのも地味にうれしい(笑

 

 

 

意外と指摘されない在宅ワークの罠

「通勤に時間がとられない。」

「子育てをしながら自分の都合のいい時間に働ける。」

 

在宅ワークというと、

そんな良い面ばかりが強調されがちなところがちょっと気になる。

 

考えてみてほしい。

自宅が職場ということは、裏を返せば、つまり逃げ場がないという事でもある。

 

オフィス勤務なら、極端な話一歩外に出てしまえば仕事のことを忘れることもできる。

 

例えば、アマゾンの求人欄をみると、

チャットやWeb面談でコーチやリーダーといつでも繋がるのでオフィス勤務と変わらないサポートが受けられます。

と書かれていることに気づくだろう。

 

これは言い方を変えれば、上司にいつでも監視されているということでもある。

 

もし、自宅が職場で、しかも1日中上司にカメラで監視されているとなると、精神的にしんどくなってノイローゼ気味になる可能性だってある。

 

このようなリスクを回避するためにも、

求人欄を見る際には、このように求人条件を悪意をもって裏から読むクセをつけておいた方がいいと思う。

そうすることで、思わぬところでブラック求人の罠にはまってしまう危険を最低でも半分くらいは回避できるはずだ。

 

 

時代はタイムマネジメントよりもストレスマネジメント

ストレスマネジメント。

もし、私が今回の案件に取り組むとしたら、真っ先に考えるのがこれだな、と思った。

 

「四六時中、お客様のク〇みたいなクレームに対応するだけの簡単なお仕事ですb」

 

そうですね、確かに業務自体は単純労働かもしれないね。

でも、簡単であることと、ストレスが溜まるorたまらないって別ですよね?

カンタンだけど、大変。つまり、圧倒的にストレスフル。
そういうことってあると思うんです。

 

特に、警戒すべきは、電話でのクレーム対応。

一方的に罵詈雑言(ばりぞうごん)をまくし立てられ、

怒鳴られても常ににこやかに「申し訳ございません。」を連呼するとか…出来るのかなあ…出来ねえだろうなあ…。てか、絶対やりたくねえ(笑

 

 

結論:やってみなければわからない

 

ま、そりゃそうだ(笑。

 

ここで行動力のある方なら、実際に働いてみたbということをやるのかもしれないけど、さすがにそこまでは、ちょっと二の足を踏んでしまう。

 

ただ、実際に経験せずとも、

モンスタークレーマーに出くわして心的外傷(トラウマ)を負わされるリスクがかなり高いということは予想できる。

 

なので、何の装備もせずに軽い気持ちでダンジョンに乗り込むような真似はしない方がいいと思われる。

 

もちろん、アマゾン側でも、最低限の研修はしてくれるだろう。

でも、

それは、あくまで言葉遣いや声のトーンといったお客様に対応するためのスキルであって、

契約社員のためにわざわざ高いコストをかけて、パート従業員が自分のメンタルを守る方法とかまではレクチャーしてくれないないんじゃないかなあ。

 

だからこそ、従業員が激務に耐えきれず早期ににやめてしまうことを見越して、

学歴不問ということにして広く門戸を開き、人員を確保しようって腹なんだろうから。

 

結論:メンタルに絶対の自信アリ!+時間的余裕のある方⇒どうぞ

 

争いごとが嫌い。

怒鳴られるのとか、怒られるのとかマジで嫌い!

そういう人は、この求人への応募はやめておいた方がいいと思われる。時給1000円ちょっとで、うつ病になっちゃうとか、マジで割に合わない…。

 

それゆえ、上のような結論になったわけだが、

 

ただ、「こんなク〇イジーな客がいたんですよ~(笑」

なんて、オモシロがれる人なら向いているのかもしれない。

あと、ブロガーなら、間違いなくネタにはなる(笑

 

というわけで、今回はこの辺で。

ご覧いただきありがとうございました。

それでは、また。